〈D.P.R.K〜暮らしの今 7〉風味の良い調味料が人気

市民のニーズを第一に

【平壌発＝金宥羅】朝鮮では日々の食生活に欠かせない米や卵、魚などの食料とともに、朝鮮料理の味の決め手となる味噌や醤油などの調味料も低価格で市民に供給する国家システムが存在する。平壌には味噌や醤油などを生産する単位が区域ごとにも存在するが、最近は2013年にリニューアルされた「平壌基礎食品工場」の製品が人気を博している。

好みに合わせ

「平壌基礎食品工場」では味噌、醤油、味の素、コチュジャンなど各種調味料を生産している。

平壌基礎食品工場

万景台区域にあるチャンフン3食料品商店にも「平壌基礎食品工場」の製品が並ぶ。

販売員のリ・ソンヒャンさん（41）は、「市民たちに毎月供給される『平壌基礎食品工場』の製品が主婦の間で好評だ。味噌や醤油の質が上がり、格段に美味しくなったという評判をよく耳にする」と話す。

万景台区域にあるチャンフン3食料品商店で調味料の供給を受ける市民

また、ポピュラーな醤油、味噌のみならず、発酵醤油、えごま醤油、生姜醤油、納豆コチュジャン、ごまコチュジャンなど、市民のニーズに合わせた豊富な品揃えが好評を買っているという。

さらに、脳の活性化に効果のあるレシチンを配合した味噌や、発育に良いとされる成分を配合した味噌など、機能性食品と呼ばれる健康促進効果のある製品も人気だ。

万景台区域に住む主婦、リ・ミョンスンさん（56）も「平壌基礎食品工場」の製品を愛用する一人だ。「最初はたくさんの種類の調味料が並んでいて迷ったが、販売員に尋ねたり、少しずつ料理に使用する過程でお気に入りの製品が見つかった。今では、味も良く、健康にも配慮されている機能性食品を愛用している」と話す。

飽くなき企業努力

市民たちの食文化向上の背景には、調味料の品質を高め、市民の需要を満たそうとする工場の企業努力がある