〈人・サラム・HUMAN〉大分県高教組執行委員長/横道信哉さん
2018年11月01日 16:37 暮らし・活動日本を共生、平和の社会へ
大分県別府市出身の横道信哉さん(62)。県内の大学を卒業後、高校教員を20年以上務めた。現在は大分県高教組の執行委員長を務めながら大分県平和運動センターの副議長なども兼任。さまざまな社会運動や平和運動を精力的に行っている。
教員時代から在日朝鮮人に対する差別の現状を目の当たりにしてきたが、近年、日本社会の右傾化により「状況はより悪化している」。特に先日の高校無償化大阪裁判控訴審での不当判決を「恥ずかしいもの」と一蹴。「朝鮮の子どもたちが自分の民族のことを学ぶのは当然。そのことすら保障されない今の日本社会は間違っている」。教壇に立った者として、子どもたちへの差別は許せない。
来年3月に九州無償化裁判第一審判決を迎えるにあたり、所属する高教組や平和運動センター内で朝鮮学校や無償化に関する学習会も企画している。「まだまだ朝鮮学校について知らない人たちが多い。自分にできることは、一人でも多くの人たちに朝鮮学校が置かれている現状を知ってもらい、支援の輪を少しでも広げていくこと」。
横道さんの活動に通底するのは、日本を共生の社会、平和の社会にしたいという思い。「高校無償化問題も朝鮮人差別の問題もすべて日本の社会で起きていること。われわれ日本人が当事者として率先して運動を展開し、問題を解決していくことで、日本をよりよい社会にしていきたい」。
(根)