〈70年の自負、100年への自信⑰〉朝大・各学部同窓会の活動(文学歴史、外国語)
2026年04月20日 10:05 寄稿朝鮮大学校は2026年4月10日に創立70周年を迎えました。当欄では、大学が歩んできた道のりや現在の教育内容、活躍している卒業生、70周年に向けた取り組みなどを多角的に紹介します。執筆は朝大の教員、関係者が担当します。(月1回掲載)
伝統継承と歴史創造を若き力で/文学歴史学部同窓会 金成樹准教授(同窓会担当教員)

全卒業生の6割近くが参加した「文学歴史学部創設20周年大同窓会」(24年3月)
小さな協力、大きな花
文学部と歴史地理学部の大きな伝統を継承し誕生した文学歴史学部。3年前の学部創設20周年記念大同窓会には、全卒業生の6割近くが参加するという圧倒的な結集を見せた。この成功が、現在の強固な組織力の原点となっている。
その後、尹広成会長を含む第2期役員を中心に、すべての期において2人以上の「期別責任者」を配置。この緻密な体制により、役員会と各世代が常に緊密な連携を図れる土台を築き上げた。さらに、同窓会活動をより身近なものにするため、年に2回のデジタル会報誌も刊行している。卒業生たちの絆を深める日常的な努力で、20周年の情熱を絶やすことなく、今回の朝大創立70周年記念事業への大きなうねりへと繋げてきたのだ。
伝統の継承は言葉だけではない。特筆すべきは、卒業生の約7割が各地の朝鮮学校の教員や専従の活動家であり、実業家がほぼ皆無という本学部独自の状況に即した支援体制だ。
「大きな一発」の寄付に頼るのではなく、全員が無理なく学部と在学生を支え続けるため、年間1人1千円の「協力事業」をスタートさせた。個々の額は少なくても、全員の協力で在学生支援に必要な財政を毎年確実に確保している。大きな富を持つ者はいないが、どこよりも熱い「後輩を思う気持ち」がある卒業生だからこそ成り立つ事業だ。一人ひとりの小さな協力が合わさり大きな花を咲かせる、この「一粒の種」を繋ぐ精神こそが、私たちの誇りである。
また、学術行事での「同窓会論文奨励賞」授与や、24年6月に歴史上初めて開催した文学部・歴史地理学部との合同「大焼肉交流会」も、この精神の現れだ。学業を励まし、生活に寄り添う。こうした地道な活動を通じ、卒業生たちの「後輩愛」は「未来を愛する心」としてより一層強固なものとなっている。
どこにも負けない「気持ち」
今回の募金事業において、文学歴史学部同窓会は驚異的な成果を収めている。前述の通り卒業生約460人の約7割が教員・専従活動家であり、全員が45歳以下の若い世代で、決して財政的に恵まれているわけではないが、期別責任者たちは一人ひとりの同窓生へ小まめに連絡を取り、丁寧に思いを伝え続けた。その結果、募金参加率は59%を記録し、全学部の中で第1位(4月10日現在)となった。
この数字は、単なる金銭の集積ではない。「後輩たちに良い環境で学んでほしい」「朝大あってこその民族教育」という、卒業生たちの熱い真心が形になったものだ。私たちは学部創設20年・同窓会創設10年と、他の学部に比べ歴史は浅いが、母校を思う熱い気持ちはどこにも負けないと自負している。
参加率59%という数字は誇るべきものだが、満足のいく結果ではない。現状に甘んじることなく、9月の最終期限まで引き続き一人でも多くの卒業生へ声をかけ、気持ちを集めていく決意だ。
文学歴史学部同窓会は、先代が築き上げた伝統を正しく受け継ぎ、新たな歴史を創造していく責任を全力で果たしていく。民族教育と在日朝鮮人運動の要である朝鮮大学校のさらなる発展のために、私たちはこれからも情熱を燃やし続ける。
世代を超えた結束で未来へ/外国語学部同窓会 尹志慶会長

「大学創立70周年に向けウェグゴ! GO!GO!GO! 保護者・卒業生・在学生が一堂に会する焼肉交流会」参加者たち(25年11月)
世代をつなぎ、教育を支える
外国語学部同窓会は、朝鮮大学校創立70周年という節目を迎える中、卒業生同士の結束を強め、母校の発展に寄与する多様な活動を展開している。
24年には、外国語学部創設50周年および学部同窓会結成30周年を記念した同窓会総会を開催し、総勢150人の卒業生が母校に集った。久しぶりに顔を合わせた同窓生たちは、世代を超えて語り合い、交流と親睦を深めた。
総会では、これまでの歩みを振り返るとともに、第8期同窓会の活動方針を共有した。募金活動を含む今後の具体的な取り組みへの理解を深め、同窓生一人ひとりが主体的に、そして一丸となって支援していく体制づくりを確認した。また世代を越えた経験や知見の共有が、新たな活動の広がりを生む契機ともなった。
学部同窓会はこれまで、在学生支援をはじめ民族教育の現場を支える取り組みに力を注いできた。とりわけ中級部・高級部における英語および日本語教育の発展を目指し、現場で奮闘する教員への支援を継続して行っている。さらに、在日朝鮮高級学校学生英語スピーチコンテストの後援なども行っている。
これらの活動は、単なる同窓生同士の親睦にとどまらず、教育の質の向上や次世代育成に資するものである。卒業生のネットワークを活かし、学部と教育現場をつなぐ架け橋として機能してきたことは、同窓会の誇りであり伝統である。
70周年に向けた結集
創立70周年に向けた寄宿舎改築事業において、外国語学部同窓会は募金活動の担い手として積極的に取り組んでいる。今回の募金活動では、卒業生の約70%にあたる1200人との連絡体制を整備し、そのうち1千人以上の参加を目標としている。目標達成に向けては、期別責任者を中心とした会合を重ね、具体的な役割分担や進め方について綿密な協議を重ねてきた。あわせて、個々の卒業生への丁寧な呼びかけにより、参加の裾野も拡大している。
昨年11月には「大学創立70周年に向けウェグゴ! GO!GO!GO! 保護者・卒業生・在学生が一堂に会する焼肉交流会」を開催した。
参加者は公開授業の見学や改築中の寄宿舎の視察を通じて、学生たちの学びと生活環境への理解を深めた。現場を直接体感することで、70周年に向けた大学の取り組みや寄宿舎改築の意義が具体的に共有され、募金への意識向上にもつながった。こうした体験型の取り組みは、共感と納得に基づく支援の輪を広げるうえで重要な役割を果たしている。
寄宿舎は学生生活の基盤であり、その整備は教育環境全体の向上に直結する。同窓会はこうした認識のもと、幅広い世代の卒業生に働きかけながら活動を推進している。
創立70周年という歴史的節目にあたり、外国語学部同窓会が牽引役となって卒業生の力を結集し、次世代へより良い環境を引き継ぐ―そのための歩みをこれからも続けていきたい。
(朝鮮新報)

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