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新たな中南米支配戦略、米国のベネズエラ侵攻の深層/林裕哲

2026年01月21日 07:00 寄稿

「麻薬カルテルせん滅」の名を借りた侵略

首都カラカス中心部の官庁地区に掲げられた、ニコラス・マドゥロ大統領(右)とウーゴ・チャべス前大統領を描いた横断幕。スペイン語のスローガン「La Patria sigue」は、「祖国は続く」の意。(写真は李永徳)

1月3日の未明、米軍はベネズエラの首都カラカスを含む複数の拠点に対して大規模な攻撃を仕掛けベネズエラ軍の防空システムを破壊すると同時に、陸軍特殊部隊がニコラス・マドゥロ大統領の自宅を急襲し就寝中の大統領夫妻を拘束・拉致するという暴挙に出た。

今回の事態の直接的な発端は、昨年6月に米司法省がベネズエラの軍関係者や政府高官が米国へのコカインの密輸に組織的に関与していると、根拠のない発表をしたことにある。トランプ政権は8月下旬までにベネズエラ沖に原子力潜水艦やミサイル巡洋艦を含む艦隊を送り込み、ベネズエラから出航した小型船を麻薬密輸船と断じて次々と爆撃し100人近くを殺害した。さらに地上侵攻をちらつかせながらマドゥーロ政権に投降を迫る砲艦外交を展開してきた。しかしベネズエラ政府が屈しないと見るや、今回の行動に及んだのである。トランプ大統領は侵攻作戦直後の記者会見で、今後米国がベネズエラを「運営」し、石油資源を米国の手に取り戻すと臆面もなく放言した。

米国の行為は、すべての加盟国に他国の領土保全および政治的独立に対する武力の行使を禁止した国連憲章に明白に違反した侵略行為である。朝鮮外務省は代弁人声明を通じて、「今回の事件は、今まで国際社会が長い間数多く目撃してきた米国のならず者としての、野獣的な本性を今一度はっきり確認させるもう一つの実例である」と批判した。ベネズエラと共に中南米での米国の覇権に反旗を翻してきたキューバはもちろん、

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