政府は“進展なし”、市民で解決も視野に/今年5回目の長生炭鉱政府交渉
2025年12月30日 13:39 歴史
政府交渉に先立って人骨の迅速なDNA鑑定を求めた
山口県宇部市の長生炭鉱で発掘された遺骨のDNA鑑定をめぐる政府交渉が23日、衆議院議員第1会館で行われ、市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」(以下、刻む会)メンバーと国会議員を含む超党派の議員たち、東京造形大学の前田朗名誉教授など有識者たちが参加した。政府からは厚労省、外務省、警察庁の担当職員らが出席した。
1942年2月3日、海底坑道で発生した水没事故(水非常)で136人の朝鮮人労働者(北部出身者は5人)を含む183人が亡くなった長生炭鉱。83年が経った今年の8月末、潜水調査により同炭鉱で頭蓋骨など人骨が発掘された。
犠牲者の遺骨とみられる骨は即日、DNA鑑定のために山口県警へ引き渡された。10月には警察庁に、刻む会保有のDNAデータ31件が提出された。しかし、鑑定が一切行われない状況が続いた。
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