伝統食文化「キムジャン」を体験
2025年12月16日 15:19 民族教育東京第3初級の低学年児童たち/キムチを初めて味わう子の姿も

東京第3初級で11月21日、低学年児童を対象とした恒例行事「キムジャンの日2025」が行われた。朝鮮の伝統的なキムチ漬け文化「キムジャン」を実際に体験し、民族料理への理解を深める学びの場として、同校では10年以上続けられている取り組みである。
今年も学校の近くにある「いちりきキムチ家本店」が全面協力し、金英圭社長(61)とスタッフ、講師の趙善玉さんが来校。子どもたちはキムジャンの文化と味を五感で感じる貴重なひとときを過ごした。

また、今年からは父母の参加も奨励し、家庭でも民族料理を身近に感じてもらえる機会として広げている。
なお、朝鮮のキムジャン文化は2015年にユネスコ無形文化遺産に登録されている。
子どもたちの歌声で歓迎/“みんなで作る風景”こそ

講師らを迎えた低学年の児童たちは、練習を重ねてきた「キムチの歌」を元気に合唱し、喜びいっぱいの歓迎の気持ちを伝えた。
チマ・チョゴリ姿で登場した趙善玉さんは、「どんなに忙しくても、この行事だけは必ず引き受けている。今日も元気な歌を聞けてとても嬉しい」と応えた。趙さんは続けて、白菜や調味料、ヤンニョムの作り方をわかりやすく説明し、「キムジャンはただ漬けるだけではない。皆が集い、語らい、にぎわう時間そのものがキムジャンの文化」と語った。
説明のあとはいよいよ体験。子どもたちは準備されたヤンニョムを、白菜の葉一枚一枚に丁寧に塗り込んでいった。

家族へのお土産として持ち帰るキムチを作るとあって、児童たちは真剣な表情で作業に取り組んだ。
体験後には試食会が行われ、お餅とともに味わったキムチに「初めて食べたけどおいしい!」「家族がなんて言うか楽しみ」といった声が上がり、会場は和やかな雰囲気に包まれた。
行事の初期から携わってきた「いちりき」の金英圭社長は、近年の子どもたちの食文化の変化に触れながら 「スーパーには大きなキムチ売り場があるのに、ウリナラの文化もキムチも知らない子が増えている。だからこそ、“本物のキムチ”の作り方を伝えることで、伝統料理をもっと身近に感じてもらえたら」と話す。

児童たちはコロナ以前は金さんの工場を訪れ、そこでキムジャン体験を行っていた。
金社長のもとには今も、「昔ここでキムチを作ったんです」と初級部の卒業生が訪れるという。子ども時代の体験が大人になっても記憶に残り、つながりとして続いていることに喜びを感じていると、金社長は笑顔で語った。
オモニ会会長の李真映さんは「講師の先生の話にあった“皆で作る風景まで含めてキムジャン”という言葉の意味がよくわかった。一人で作ると寂しいけれど、みんなで賑やかに作ると昔の風物詩のようでとても温かい。子どもたちが真剣に、そして楽しそうに取り組む姿を見ることができて本当に良かった」としながら、学校で子どもと親がともに学び、朝鮮文化に触れられるこうした取り組みを、今後オモニ会でも企画していきたいと話した。
3年生は前日から準備/「キムチクイズ」も担当

前日には、低学年の最年長である3年生が白菜の塩漬け作業を担当。葉の状態や塩加減を確かめながら丁寧に漬け込み、翌日の本番では1、2年生をリードした。
片付けまで率先して動くだけでなく、その後に行われたキムチクイズ大会も準備した。

「キムチにはどんな種類がある?」「なぜ赤いの?」「どんなビタミンが入っている?」など、自分たちで準備したクイズを披露して場を盛り上げた。
(盧琴順)