東京朝高ボクシング部創部50周年祝賀宴
2025年11月12日 11:00 スポーツ朝高生の闘志を示した誇らしい歴史

東京朝高ボクシング部創部50周年祝賀宴が10月18日、東京の上野東天紅で開催された。ボクシング部復活という成果をもって迎えた祝賀宴で参加者たちは、同部が歩んできた50年の誇らしい歩みを振り返り、その伝統をさらに輝かせていくことを誓い合った。

権俊司さんを会長とする現在の東京朝高ボクシング部OB会役員会が発足した22年からボクシング教室を運営するなど、OB会役員たちの努力で24年に同部が復活し、日本の関東大会やインターハイ予選などで好成績を収めている。

東京朝高ボクシング部OB会の総会
祝賀宴に先立ち行われた東京朝高ボクシング部OB会の総会では、この事業が誇らしく総括された。総会ではまた、新会長に金弘樹さん(25期)が選出された。

祝賀宴はOB会メンバーや元世界チャンピオンの洪昌守さんをはじめ同部卒業生と現監督と選手、日本の関係者たち100余人で賑わった。在日本朝鮮人ボクシング協会の梁学哲会長や東京体協の金正俊会長など総聯関係者、東京都ボクシング連盟の遠藤寛治理事長、 駿台学園ボクシング部の木下英雄総監督など日本の関係者、さらに大阪朝高出身の元世界王者・李冽里さんと現日本チャンピオンの李健太さん、元世界王者の内山高志さんなど元・現王者が席をともにした。
参加者たちはまず、黄義孝初代監督、李成樹第3代監督をはじめ同部の発展に寄与した方々を偲び黙とうを捧げた。
東京朝高ボクシング部創部50周年記念行事実行委員会の権俊司委員長が記念報告を行った。

権さんは東京朝高ボクシング部の50年は単なるスポーツクラブの歴史ではなく、朝鮮学生の闘志と民族教育の素晴らしさを誇示した誇らしい歴史だとしながら、創部から今日にいたる歴史を概括した(別項参照)。
権さんは同部の生徒とOBが日本や世界の舞台で活躍したことを列挙し、これは単純な個人の勝利ではなく民族教育の力を世界に示した歴史的快挙だと強調した。
また、2021年諸事情により活動を中断した同部が2024年に復活したことに触れ、今は小さな芽に過ぎないが大輪の花が咲く日が必ず来るとし、先代の不屈のチャレンジ精神で新たな50年に向けて前進しようと呼びかけた。

ボクシング協会の梁学哲会長が来賓のあいさつを述べた。
梁学哲会長は、元世界王者の洪昌守さんをはじめそうそうたる参加者たちを見渡すと、さすが東京朝高ボクシング部はすばらしいと改めて感じたとしながら、各地朝高ボクシング部の先駆者だと称えた。また、日本高校との親善試合などを通じて切磋琢磨した礎があって朝高ボクシング部が輝かしい成績を収めることができたと日本の指導者、友人たちに謝意を示し、在日朝鮮ボクシング界と東京朝高ボクシング部がさらなる栄光に向けて着実に前進していくと信じていると話した。

初代主将で第2代監督の姜容徳さんの祝杯の音頭で始まった祝賀宴では、東京中高の尹太吉校長の祝賀メッセージや同部の50年を振り返る映像が流された。
舞台には日本の友人と元世界王者たちが上がってお祝いの言葉を述べ、同部の功労者、歴代卒業生たちが当時の思い出話を披歴した。さらに現監督と選手らの決意表明、OB会新役員の紹介があり、権俊司実行委員長のあいさつで締めくくられた。
「東京朝高ボクシング部の新たな挑戦は、ここから再び始まる!」
参加者たちはこのような気持ちで一つになり、記念写真に収まった。
(文・姜イルク、写真・盧琴順)
【東京朝高ボクシング部50年の歩み】
1975年 黄義孝初代監督、姜容徳初代主将などでボクシング部創部
1977年 東京朝高、大阪朝高との初の強化試合
1978年 東京都ボクシング連盟に加入
1979年 ボクシングが在日朝鮮学生中央体育大会の正式種目に
1983年 各地の朝高選抜と東京都選抜による親善試合(37年間継続)
1992年 朴成晙選手が全日本選手権で銅メダル
1993年 徐尉隆選手が東京都選手権で優勝
1994年 インターハイ初出場で銅メダル3つ、団体6位。以後2014年まで「全国大会」で入賞
1999年 東京朝高ボクシング部OB会結成
2000年 洪昌守さんが世界チャンピオンに
2021年 ボクシング部休部
2024年 ボクシング部復活



















