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平和と友好の50年/北海道初中高「平和友好米」記念セレモニー

2025年10月30日 12:30 交流

「第50回平和友好米」記念セレモニーが行われた

「第50回平和友好米」記念セレモニーが10月24日、北海道初中高で行われた。

北海道在日朝鮮人の人権を守る会(以下、「守る会」)と北海道平和委員会による50回目の友好米寄贈を祝して、「守る会」事務局の福原正和さん、長沼町で友好米を生産する薮田亨さんをはじめ、約30人の日本人有志が集まった。

セレモニーでは、北海道初中高に「平和友好米」500㎏のほか、ジャガイモ、タマネギ、カボチャも寄贈された。

「守る会」は1963年、日本の高校に通う在日同胞青年が日本人学生によって殺害された事件をきっかけに、日本各地で結成された団体である。北海道でもその流れを受けて発足し、在日朝鮮人の人権擁護、日本の植民地支配の清算、そして朝・日国交正常化を目指して活動を続けている。

その一環として75年、山本玉樹事務局長の発案により「平和友好米」寄贈が始まった。

きっかけは、68年から73年にかけて行われた「長沼闘争」だった。長沼町に自衛隊ミサイル発射基地を建設しようとした日本政府に対し、住民たちは裁判闘争を繰り広げた。その結果、札幌地裁は自衛隊の違憲性を明記した歴史的判決を下し、住民側が全面勝訴を勝ち取った。

住民たちが平和を願い守り抜いた地を平和と友好の象徴にしようと始まったのが、朝鮮学校に生産したお米を寄贈する「平和友好米」の始まりだった。

日本の侵略と36年間に及ぶ植民地支配によって朝鮮の人々に計り知れない苦痛を与えたことを償い、36年間は何があっても毎年、米を届けようという誓いから、新たな平和と友好の歴史が始まった。

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