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東京都青商会結成30周年「トンポ大感謝祭」

2025年10月16日 09:56 民族教育

「原点・感謝・転換」の思い込めて

東京都青商会結成30周年記念トンポ大感謝祭(主催=同実行委員会)が9月28日、東京中高で行われた。都および各地域青商会のメンバー、都内と隣県在住の同胞ら約1800人が来場した。

東京都青商会が企画した本イベントのテーマは、「原点・感謝・転換」。▼青商会結成当初の理念と先代たちの精神を受け継ぎ、「豊かな同胞社会とコッポンオリ(子ども)たちの輝かしい未来のために」のスローガンを実践する、▼青商会の30年の歩みを支え、ともに歩んでくれた同胞に感謝を伝える、▼新時代のニーズ、社会環境や会員のニーズに即した新しい青商会のあり方を発信するという思いをこの3つのワードに込めた。

第1部は、「コッポンオリの輝かしい未来のために」をテーマに、パネルディスカッション「東京民族教育の現状分析と可能性」が校舎の一室で行われた。ここでは、東京青商会が実施した民族教育に関する同胞アンケート調査の結果と分析が発表された。

第2部は「豊かな同胞社会のために」をテーマに掲げたトンポ大感謝祭フェスタ。

東京中高の中庭と東京朝鮮文化会館の入口、バスケットボールコートまでの広いエリアにテーブルと椅子を並べて会場を設置。定番の七輪焼肉のほかに、都内の女性同盟支部や朝鮮学校のオモニ会、青商会などが出店する各種飲食物の売店が軒を連ねた。

会場に設置された大型液晶モニターには東京都青商会30年の歩みをまとめた記念映像が流れ、東京都青商会の歴代会長や都内の各朝鮮学校の校長が舞台に上がった。

金剛山歌劇団と東京朝鮮歌舞団が出演したスペシャルステージや、吉本興業所属のお笑い芸人によるパフォーマンスも会場を盛り上げた。

最後には、特賞の商品券15万円分をはじめ豪華賞品があたる大抽選会が行われた。

学校食堂10月から再開

この日、来場者の関心を集めたのは、一時休止中だった東京中高の食堂を再開させる東京都青商会の取り組みだった。

新型コロナウイルス感染拡大という未曽有の大災害を機に、長いあいだ運営停止を余儀なくされていた同校の食堂だったが、10月20日から再開されることになった。

この日のトンポ大感謝祭フェスタでは運営再開のプレイベントが行われた。カレーライスや鶏のから揚げといった食堂のメニューが来場者にふるまわれた。ステージ上では試食会も行われた。

食堂の運営は当面週1回で、順次運営日を増やしていく予定だという。

足立地域青商会の生活文化部長・安聖煕さん(32)はこの日、スタッフとして感謝祭に参加した。多くの同胞が集い、笑顔で楽しんでいる様子を見て「本当によかった」と語る安さん。青商会に加入してからまだ日は浅いが、「地域同胞のため、子どもたちのために活動する先輩たちの姿にかっこよさを感じている」という。「今は先輩たちの姿を追いかける段階だが、少しずつ学び、その思いを受け継いでいきたい」。

青商会OBの金賛吉さん(64)は、「後輩たちが活動を引き継いだ青商会が30周年を迎えたことは何より感慨深い」と語る。「いつの時代も、同胞のため、子どもたちのためという思いは変わらない。世代を超えて心を一つに、民族と同胞社会のために一丸となって歩んでいけば、未来は明るいと改めて感じた」と語った。

東京青商会の鄭仁哲会長(41)は、「青商会はこれからも、先輩方が創造した伝統を受け継ぎ、豊かな同胞社会と子どもたちの輝かしい未来のために、日本で朝鮮人として堂々と生きていけるようがんばっていきたい。30周年を機に、原点に立ち戻りつつ、新しい時代に合った活動スタイルを模索していきたい」と語った。(文・李相英、写真・盧琴順)

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