早急の鑑定と事業支援を国へ要請/長生炭鉱関係者、議員らが政府交渉
2025年09月12日 13:00 文化・歴史「遺骨を1日も早く故郷へ」

市民団体と国会議員らが政府交渉を行った
1942年に山口県宇部市の長生炭鉱で発生した水没事故による犠牲者の遺骨とみられる人骨が、8月末の現地潜水調査で発見された。これを受け、取り組みを進めてきた市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」(以下、刻む会)は9日、参議院議員会館で、政府交渉を行い、遺骨の早急なDNA鑑定と遺骨収集事業への国の関与を求めた。
“安全性の懸念”に固執
刻む会は今年、2回の政府交渉を実施。遺骨収容後、初の政府交渉には、超党派の議員も同席し、国側からは外務省、厚生労働省、警察庁の担当職員が出席した。
冒頭、刻む会の井上洋子共同代表は「ついに坑道内に眠っていた遺骨に巡り合えた。1日でも早く遺骨を故郷に返すため、日本政府に協力してもらいたい」と述べ、関係省庁の職員らに要請書を手渡した。要請書では、各機関の役割の明確化、DNA鑑定の責任ある実施、国の消極的な姿勢の転換と遺骨収集事業への支援などを求めた。
交渉の場で外務省は「韓国側と
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