公式アカウント

〈第22回ヘバラギカップ〉熱戦で育まれる児童たちの心

2025年08月10日 09:23 民族教育 スポーツ

2日間にわたって熱戦が繰り広げられた

5~6日にかけて第22回ヘバラギカップが行われた。各地にある朝鮮初級学校のバスケットボール部の頂点を競う大会に14校がエントリー。優勝校の関係者から勝利の秘訣を聞いた。

悔しさをバネに/女子決勝

女子部門には12チームが参加し、東京第1と横浜が決勝戦に勝ち進んだ。

先制点をあげたのは横浜。ハードディフェンスで相手を翻弄し、またフリースローも着実に決めていった。一方、東京第1もすぐに点を取り返し、自分たちでチャンスを作り、積極的に攻撃を仕掛けていった。

両者譲らない攻防の中、6年生2人を中心に試合の流れをつかんでいった東京第1が28-22で勝利し金メダルに輝いた。

女子部門では東京第1が優勝した

東京第1の金瑜奈主将(初6)は「日々の練習の時もそうだが、キャプテンとしてチームメイトに積極的に声掛けを行い、チーム内の雰囲気をよくしようと心掛けた」とし、「練習の成果を余すことなく発揮できた。優勝できてとても嬉しい」と笑顔を見せた。また「チームワークをより一層深めて、12月に行われる選手権大会でも、みんなで力を合わせて優勝したい」と決意を語った。

朴成一監督は、本大会に向けてディフェンス練習と体力作りに力を入れてきたとしながら、「新人戦3位の悔しさをバネに走りに走りぬいた結果が、優勝という形で現れた。子どもたちの成長を実感したヘバラギカップだった。本当によく頑張った」と選手たちを労った。そして「12月の選手権大会は6年生たちにとっては初級部最後の大会となる。後輩たちに『追われる立場』だという意識を持たせて、引き続き指導をしていきたい」と語った。

チーム一丸となって/男子決勝

男子部門には5チームが参加し、決勝の舞台には新人大会優勝校の東京第3と、準決勝で前回大会覇者の名古屋を下した東京第1・西東京第2が上がった。

出だしは東京第1・西東京第2が先制し、正確なロングシュートでプレッシャーをかけるも東京第3が巻き返して8-6のスコアで第2クォーターへ進んだ。

第2クォーターからは東京第3が勢いをつけてリードを着実に広げていった。東京第1・西東京第2は終盤にかけて相手の動きに対応しながら反撃に出るもスコアの差を縮めることができず、40-23で東京第3が勝利した。

東京第3は男子部門で10年ぶりの栄冠を手にした

東京第3の李泰世主将(初6)は優勝を喜びながら「みなの心を一つにすることができたし、前に走ることやディフェンスの面で今までの練習の成果を発揮できた。選手権大会でも優勝して3冠を狙いたい」と語った。

この間、東京第3の児童たちは芸術クラブとの二足の草鞋を履きながら練習に打ち込んできた。少しでも練習時間を増やそうと児童自ら朝練を行った。李主将は「楽しくバスケをするチーム」を目指してきたと振り返る。

これまでの練習期間について金舞香監督は「6年生が練習中に率先して声を出すなど、下級生をしっかり引っ張ってきてくれたからこそ優勝に繋がったと思う」と話す。

「バスケを通じて児童たちの『最後までやりきる心』と『全力で臨む姿勢』を育てようと意識してきた」という金監督は、「昨年の6年生が、今まで1勝もできなかったチームを決勝まで進めるチームに変えてくれた。今の6年生たちがその成果を継いで優勝してくれたことに胸が熱くなる」と話した。

今大会には合同チームが3チーム出場した。中でも男子部門の東京第1・西東京第2は初の合同チームながら準優勝という成績を収めた。

チームの柱となる6年生は西東京第2の2人だけだった。曺夏那監督(西東京第2)によると、合同練習は数えるほどしかできず、大会前の3日間の合宿で集中的に仕上げたという。曺監督は「やってきたことを全部発揮できた2日間だった。児童たちが練習を通じて大きく成長する姿が印象的だ」と感慨深げに話した。

金詩温主将(初6)は「最初はチームとしての練習量が少なくて不安もなくはなかった」としながら「合宿の時にみんなで話し合って、改善点を克服することで自分たちのプレーをすることができた。合同チームでよかった」と語った。

(高晟州、尹佳蓮)

Facebook にシェア
LINEで送る