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総聯東京と真相調査団が都へ要請/関東大震災の朝鮮人虐殺に関連して

2025年08月07日 09:40 歴史

関東大震災時に虐殺された朝鮮人の追悼会を主催する総聯東京都本部と東京朝鮮人強制連行真相調査団が要請を行った

関東大震災時に虐殺された朝鮮人の追悼会を主催する総聯東京都本部と東京朝鮮人強制連行真相調査団は7月31日、東京都に対し要請を行った。関係者らは、東京都議会で行われた要請で、毎年9月1日に東京都墨田区の都立横網町公園で行っている「東京同胞追悼会」に小池百合子都知事が臨席し哀悼の意を表すことなどを求めた。

要請には、追悼会の主催団体である総聯東京都本部の趙誠澤権利福祉部部長、康景翊国際部部長、東京朝鮮人強制連行真相調査団の金哲秀朝鮮側事務局長と平岡良久日本側事務局長、公明党の大松あきら都議が参加した。

要請では、小池百合子都知事宛の要請文を、趙誠澤部長が読み上げ、都の担当者に手渡した。

要請文では、まず「朝鮮人虐殺を励行した」日本政府と、「都民の庇護責任」を果たさなかった東京都の事件の真相究明に対する消極的な態度について指摘した。

また、2018年に東京都が制定した「人権尊重条例」には、「差別や偏見のない成熟した社会の実現」がうたわれていることについて言及。朝鮮人虐殺の歴史に正面から向き合う姿勢を示すよう求めた。

そのうえで、「東京同胞追悼式」で犠牲者への哀悼の意を表し、人権尊重と平和への決意を示すことは、「共に生きる社会」を築くために犠牲者へ向けての最低限の誠意とし、都知事の一人の人間として真摯な対応と、誠実かつ勇気ある判断を求めた。

小池百合子都知事宛の要請文を、趙誠澤部長が読み上げた

要請文を読み上げた後、参加者たちが発言した。

真相調査団の平岡良久日本側事務局長は、「日本政府と東京都は朝鮮人虐殺の歴史をしっかり記憶しなければならない。そして二度と同じ過ちを繰り返さないという反省の意を都知事が追悼会で表明してほしい」と語った。

金哲秀朝鮮側事務局長は、参議院選挙で外国人を排斥しようとする政党が票をのばしているとし、「都知事が追悼碑の前で哀悼の意を示すことが、東京都における外国人の排斥、朝鮮人に対するヘイトを止めるための重要な第一歩になる」と発言した。

応対した東京都建設局公園緑地部の工藤真紀管理課長は「要望書に記されなかった皆さまの思いも含め、知事に速やかに伝える」と述べた。

(尹佳蓮)

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