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三重同胞奮闘記⑱学校支援の輪を広げるヒント/金琴純

2025年06月04日 15:26 暮らし・活動

「うまく言えないけど、朝鮮学校だけの問題じゃなくて、みんなが何とかせんといかんと思った」(後藤千佳子さん、日朝友好三重県民会議事務局長)

「ウリと違う視点で朝鮮学校が描かれていて良かった。力が沸いたし、支援してくださる方たちに感謝でいっぱい」(鄭慶蓮さん、桑名市在住)

「無償化にならなくて、いろんなアクションを起こした朝高時代を思い出した」(申豊海さん、朝青鈴鹿支部委員長)

三重同胞や日本市民など約70人が来場した。

5月17日、三重県青商会主催のドキュメンタリー映画「声よ集まれ(소리여 모여라)」上映会の感想だ。三重同胞、四日市初中の教員と生徒、日本市民など約70人が来場した。

映画では滋賀初中を支援する日本の方々を軸とし、入学式応援隊、通学路の見守り、米の寄付など日本各地それぞれの支援だけでなく、海外からの様子も紹介されている。客席からは、朝鮮学校の園児・児童の可愛さに笑い声が起こり、高校無償化問題に取り組む同胞や朝高生らの訴えに涙する姿があった。

三重県青商会では、2年前の「ウリ民族フォーラムin三重」開催に向けてお世話になった朴英二監督が同映画制作のクラウドファンディングを募っていると知り支援、その上映権で今回の上映会を催すことになった。

朴英二監督(右)によるトークショー

トークショーでは崔基明さん(三重県青商会幹事長)が司会を務め、「(基明が)自分より緊張してる!」と逆にリラックスした朴監督が、映画制作にまつわるエピソードや今後について話し客席からの質問に答えた。また映画の主題歌「소리여 모여라 노래여 오너라(声よ集まれ、歌となれ)」は金章奎さん(三重県青商会民族教育支援部部長)が朝大生の時に、作詞作曲した先生から高校無償化金曜行動で歌い広めるよう直々に頼まれたという逸話に「縁がある、つながっている」と驚いていた。

「朝鮮学校の映画と聞くと大体こんな感じだろうというイメージを持つが、この映画は切り口が違う。そこまで思ってくれる人たちがいるんだ、こっちはもっとやるしかないと思った」という金部長を筆頭に、三重県青商会は「第3回コリアンフェスティバル(コリフェス)」(8月10日、四日市初中)の準備中。第14期に入り、不思議なことにフォーラムイヤーより幹事会の出席率が上がり、「ハッキョのために何かやらないと」という共通認識で行動する幹事ばかりらしい。今回初めて朝青三重と共催でコリフェス開催となり、実行委員会を立ち上げた。

金哲奎さん(三重県青商会第12・13期会長)に映画の感想を求めると「今年のコリフェスが楽しみだ」のひと言。

映画の最後、金隆泰校長(滋賀初中)の言葉に背中を押されたのは私だけではないだろう。もっともっと四日市初中への支援の輪を広げるためのヒント、過去の実績を振り返り三重だからできることを探りたい。

三重県青商会がドキュメンタリー映画「声よ集まれ」上映会を主催した。

 

8月10日に開催される第3回コリアンフェスティバルのチラシ

(「ウリ民族フォーラム2023in三重」と準備過程で活気を取り戻した三重同胞社会。フォーラム後も有志たちの奮闘は続いている。同フォーラム記録係を務めた金琴純さんがかれらの活動をレポートする。不定期掲載)

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