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平壌のニュータウンで入学式

2025年04月07日 12:09 共和国

新校舎に新入生、保護者の喜びあふれ

【平壌発=金淑美】朝鮮では小学校から大学まで、全国すべての学校で入学式が4月1日に行われる。平壌のニュータウン・松花通りでもこの日、入学式が行われ、新校舎に元気いっぱいな新1年生の声が響いた。

最大規模のイベント

寺洞区域松花高級中学校は、平壌市5万世帯住宅建設プロジェクト(2021~25年)に基づいて2022年、最初に建設されたニュータウン・松花通りに住む1万世帯の子どもたちのために、同年5月に創立された。小学班、初級班、高級班(日本の初等、中等、高等学校に相当)の児童・生徒ら約3千人が在校している。

在校生らの歓迎の中、花道を歩く新1年生たち

全校生徒が一堂に会する入学式は、同校の年中行事の中で最大規模のイベントだ。真新しい制服に身を包んだ新1年生を、在校生たちが花道をつくって温かく歓迎した。

国旗掲揚式に続いて行われた入学式では、リ・スイル校長(61)があいさつし、児童・生徒代表が決意を述べた。

新入生を代表して壇上に上がったホン・リョミョンさんは、「私は今日、幼稚園を経て松花高級中学校小学班の1年生になりました。きれいな色のカバンと制服、文房具をもらい、うれしくてピョンピョン飛び跳ねました」と喜びを表現し、「これから一生懸命に勉強し、最優等生になります」と堂々と話した。

入学式に続いて、保護者たちが見守る中、新学期の初授業が行われた。

「皆さん、校門をくぐったのは誰でしょう? そうです、新1年生です」

小学1年生の国語で最初に学ぶ「私も1年生」では、これから始まる学校生活に関する初歩的な認識、心持ちについて学び、最後に全員が夢を発表する。

大きくなったら…」、初授業で夢を発表

科学者、建築家、音楽家、医者…、子どもたちの夢は十人十色だ。「一流アナウンサー」といった大きな志を語った児童もいれば、「祖国のためにすばらしい仕事をする“オリニ”になります」と子どもらしい珍回答も。教室は終始、子どもたちとわが子を見守る保護者たちの笑顔の花が満開だった。

「一流アナウンサーになりたい」と語ったキム・ユジョンさんの母チョ・ソンヒさん(34)は、「娘は小さい頃から歌と踊りが大好きなんです」と笑う。3年前に松花通りに新居をもらったチョさん。「今日はこんなにすばらしい学校に娘が入学し、感無量だ。制服にカバン、鉛筆、消しゴムなど、国から贈られた学用品の数々は、どれも高品質で驚いた。制服のサイズも、被服工場のスタッフが何度も学校に来て採寸し、娘にぴったり合うものをつくってくれた。子どもたちは本当に幸せです」と晴れの日の喜びを語った。

初の一貫校として

朝鮮では、幼稚園年長1年、小学校5年、初級中学校3年、高級中学校3年の全般的12年制義務教育が実施されている。

従来の学校は、それぞれ独立した校舎で運営されているが、平壌市5万世帯住宅建設プロジェクトに基づいて2022年以降に竣工した松花通り、和盛通り、林興通りに新設された学校は、小学班、初級班、高級班が同じ校舎で学ぶ一貫校として建設された。

松花高級中学校はその中でも先駆けだ。3万5千平方メートルの延べ面積を有する学校には、互いにつながる3棟の校舎と体育館、プールを完備。グラウンドには人工芝、観客席も整備されている。

リ・スイル校長は、「松花通りの竣工に伴い、小学、初級、高級班を併設した学校が初めて建設された。児童期から青年期まで一貫性を持って教育を施すことができるため、成長過程に応じた児童・生徒らの学力や成長の度合いを具体的に把握することができる。小学、初級、高級班の教員らが連携を取りやすく、経験を共有しながら、個別の児童・生徒の特性に則して指導できるなど、利点が多い」と話す。

保護者からも好評で、シム・ヨンスク副校長(50)によると、「きょうだいが一緒に登下校できるので本人たちも喜んでいるし、保護者も安心」だという。また、「高級班の生徒らが小学班の校舎にたびたびやってきて、幼い児童たちの掃除を手伝ってくれたり、一緒に遊んでくれる。集団主義教育の側面でも助けになる」と話した。

松花高級中学校では、ここの児童・生徒の性質に則した個別指導を強化し、全般的な基礎学力向上に努めているという。

(朝鮮新報)

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