米韓合同軍事演習に警告/朝鮮中央通信社が論評
2025年03月07日 11:55 対外・国際朝鮮中央通信社が7日、10日から強行される米国と韓国による大規模合同軍事演習「フリーダムシールド」を非難する論評を配信した。
米韓合同軍事演習「フリーダムシールド」は毎年3月に韓国で行われてきた。朝鮮との全面戦争を想定した今年の演習では、旅団級以上の連合野外機動訓練が昨年より7回多く実施される。これは「国連軍司令部」所属の10余の追随国家を動員し、従来より2倍以上の各種の野外機動訓練を繰り広げた昨年の記録を更新するものだ。
米韓は、今回の演習に先端軍事要素を大々的に追加し、その侵略的、威嚇的な演習を完全なる攻撃型、実戦型に転換させようとしている。今回の演習には、今年1月に韓国空軍と共に朝鮮を狙った宇宙作戦の遂行能力を高めた米宇宙軍武力が参加し、対ミサイル、対衛星能力向上のための「合同指揮統制訓練」を行う予定だ。これに便乗して韓国軍部は、合同軍事演習の枠内で軍隊と警察、政府機関と地方自治団体、民間人まで総投入する膨大な規模の「統合防衛訓練」を計画。米軍との連合訓練の際に人工知能(AI)技術の適用まで画策するなど、現存の危険性をさらに高めている。
「フリーダム・シールド」を前にして、すでに米原子力空母カール・ビンソン打撃群が韓国の釜山作戦基地に入港し、B1B戦略爆撃機をはじめとする航空戦力が連日、朝鮮半島付近の上空に出没している。6日には国境地帯の付近で在韓米軍と韓国軍の指揮官らが見ている中、戦車、装甲車、戦闘機、攻撃ヘリ、偵察無人機など、膨大な武力装備を動員した両国の空中および地上武力の大規模実弾射撃訓練が強行された。
論評はこれらの事実について述べたうえで、「鼻先で幾何級数的に増大する安全脅威を甘受し、それを『防御』的なものと見なして安心する国はこの世に存在しない」と言及。「対応は不可避だ」との立場を示し、「われわれはすでに、米国が引き続き軍事的力の示威行為において記録を更新するなら、戦略的抑止力の行使において記録を更新するしかないということを明白にした」と、朝鮮労働党中央委員会の金与正副部長が3日に発表した談話の内容に触れた。
論評は最後に、敵国は自らの無分別な戦争演習騒動によって、わが国家に自衛的かつ威嚇的な最強硬対応を命じた代償を払うことになると警告を送った。
(朝鮮新報)