米韓軍事演習前の誤爆事故に警鐘/朝鮮中央通信社が論評
2025年03月13日 11:02 対外・国際朝鮮中央通信社が12日、米国と韓国による合同軍事演習「フリーダム・シールド2025」(10~20日、FS)の本格実施前に起きた韓国空軍機の誤爆事故(6日)と関連して、偶発的事故の危険性を憂慮する論評を配信した。
米韓はFSを控え、京畿道抱川市で合同の実弾射撃訓練を実施。韓国空軍は13機の戦闘機を訓練に投入し、爆弾30発余りを目標に投下する訓練を行った。この過程で戦闘機2機が爆弾8発を訓練場の外部に投下し、民家に空爆を加える誤爆事故を起こした。これにより、一般人19人(重傷2人、軽傷17人)、軍人12人が負傷。民家や車両などが破壊され、被害件数は152件(10日時点)に及んだ。事件の原因は、パイロットの座標入力ミスだとされている。今回の事故を受け、FSでは実弾射撃が禁じられた。
論評は、米韓の暴発事故は日常茶飯事だが、それが朝鮮との全面戦争を想定した大規模合同軍事演習の前夜に、南の国境付近で起きたことに留意すべきだと言及。爆弾がもう少し北の方に投下され国境線を越えたなら、事態がいかに広がったであろうかは説明する必要がないと指摘した。
また、朝鮮戦争が現在進行形で存在する停戦地域、核対核が対峙している世界最高の危険地帯、米韓の悪意的な大規模合同軍事演習に対処して共和国武力が最大の臨戦態勢にある現時点において、偶発的な一点の火の粉が朝鮮半島と地域、世界を新たな武力衝突に巻き込むということは想像に難くないと述べた。
論評は、今回の事故を受け米韓はFSを「音なき演習」に変えたが、その危険性と重大さは覆い隠すことはできないと警鐘を鳴らした。そのうえで、「われわれは万一の場合、警告なしに無慈悲な行動に移る」と警告し、FSの即刻中止を求めた。
(朝鮮新報)