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教職同福岡と福教協が44回目の定期交流会

2025年03月09日 08:00 民族教育

出会い、繋がり、学び、そして繋げる

今年で44回目を数えた教職同福岡と福教協との定期交流会

在日本朝鮮人教職員同盟福岡県委員会(教職同福岡)と福岡県教職員協議会(福教協)との定期交流会が5日、九州初中高で行われた。

今回で44回目を迎える交流会には、教職同福岡の趙星來委員長、福教協の藤井隆晴議長をはじめ、教職同九州初中分会、福岡朝鮮初級分会、福岡県教組、福岡市教組、北九州市教組の代表20人が参加した。

交流会は、毎年交互に主催、開催場所を変えながら、両組織の取り組みを紹介し、理解を深めると同時に、教職員同士が定期的に会うことで繋がり、学び合っていこうという趣旨から、学習会・懇親会の二本立てで行っている。今年で44回目を数えた。

交流会は、教職同福岡の朴広赫副委員長(国際交流担当・福岡初級校長)の司会のもと進められた。

1部の学習会では、「ウリ民族フォーラム2004 in九州」開催の際、当時の九州青商会が広範な同胞や総聯映画製作所などの協力を得ながら、1956年の九州中高建設当時の模様をドキュメンタリ―映画にまとめた「リメンバースピリッツ」を上映し、九州民族教育の歴史的過程を学び合った。

その後、学習会の結びとして藤井議長は、「民族教育はまさに言葉の教育にある。あらためて民族とは言葉であり、その根本の教育を通じて民族の尊厳を取り戻すべく、わずか5カ月の間に自らの手で学校を建設した在日朝鮮人1世の思いや行動力に敬意を表したい」と述べた。そのうえで藤井議長は、今国会で、ある議員が高校無償化から外国人学校除外を叫ぶ姿を目の当たりにし、国自体が差別に加担していることを恥ずかしく思うし、これを決して許してはならないと力強く訴えた。

続いて北九州市教組・東涼子委員長の乾杯音頭ではじまった2部の懇親会では、和気あいあいとした雰囲気の中で、朝鮮学校の保護者が営むお店から提供されたもつ鍋やマッコリ、キムチに舌鼓を打ちながら、参加者全員のリレートークが続いた。ドキュメンタリー映画の感想発表や、教員の共通する悩み、協働できる活動は何かなどについて話し合いながら親睦を深めた。

リレートークの中で、福岡初級分会・崔麗那分会長が、「私たち若い世代が、先輩方が続け、繋げてきたこの交流会のバトンをしっかりと受け継ぎ、次の世代へ渡せるようにしたい」と述べるや、福教協青年部長だった眞武良介氏は、「日朝青年友の会を通じて朝鮮学校との交流ができることをうれしく思うし、仲間がたくさんできて力を得ている。これからも交流の輪を広げていくために力を尽くしたい」と語った。

今年1月、在日朝鮮学生少年芸術団の引率メンバーとして祖国を訪問した九州初中高・金弥祐教務主任は、「54日間の祖国訪問は、温もりに包まれた幸せな日々だった。日本の報道とはまったく違う朝鮮の姿をみなさんに知ってほしいし、伝えていきたい」と述べた。

趙委員長は結びで、「来年は『リメンバースピリッツ』で紹介された歴史ある本校が創立70周年を迎える。日本における民族教育の中等教育実施80周年、そしてこの交流会の45周年、青年部交流30周年の大切な節目の年にもなる。両組織の団結をより強化し、この交流会の目的である『出会い、繋がり、学び、そして繋げる』を肝に銘じ、次の世代へしっかりとバトンを渡せるよう、さらなる高みへと交流を発展させていこう」と呼びかけ閉会した。

【教職同福岡県委員会】

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