〈さくっと解説~知識の源Q&A〉学校部活動の地域移行
2025年03月12日 16:40 社会多様・複雑化する昨今の日本社会で、相互理解の前提となる知識や認識の積み重ねは、一層その必要性を増している。【企画】知識の源Q&Aでは「社会を知る~今週のnewsトピック~」(本紙毎週月曜日号)と関連して、今知っておきたい知識をQ&A形式で紹介する。
少子化や教員の長時間労働といった課題を背景に、これまでの学校部活動のあり方を見直す「部活動の地域移行」の取り組みが各地で進められている。文部科学省は、学校部活動の地域連携および地域クラブへの移行に向けて2023年度から25年度までを「改革推進期間」に設定。地域の実情に応じて可能な限り早期に部活動の地域移行の実現を目指すよう、各自治体に求めている。(参照・引用=学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン、スポーツ庁・文化庁)
Q.部活動の地域移行とは?
A.これまで学校で行ってきた部活動を、地域団体や関係事業が地域クラブ活動としてスポーツ、文化活動の場を提供する動きのことを指している。
地域全体で連携し、児童生徒に活動の場を提供することで、子どもたちがスポーツ、文化活動を継続して親しむことができる機会を確保するとともに、長時間労働をはじめとする教員の負担軽減が期待されている。
Q.どうして地域移行が推進されているの?
A.スポーツ庁のWeb広報マガジンでは学校部活動の限界の理由に、①ニーズの多様性、②生徒数の減少、③教員数の減少と負担増を挙げている。
スポーツの種目が多様化する一方で、学校や生徒数の減少によって「やりたいスポーツがあるのに部活動が存在しない」という環境も生まれており、子どもたちの運動離れが懸念されている。また、特定の分野を専門的に指導できる教員の減少と負担増も問題になっている。このような現状の中で、