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同志社大、尹東柱に名誉学位授与

2025年03月05日 13:49 社会を知る~今週のnewsトピック~

日本社会や在日同胞を取り巻くニューストピックを週に一度、紹介する。

同志社大、尹東柱に名誉学位授与

詩人・尹東柱の没後80年に際し、同志社大学キャンパスで2月16日、同志社大学文学部文化学科の学生だった尹東柱に名誉文化博士号を授与する式典が行われた。学校関係者や市民たち、取材陣など約500人が会場を埋め尽くした。

式典では、尹東柱の甥である成均館大学のユン・インソク名誉教授が遺族代表として参加し、代理で学位を受け取った。

1875年に設立された同大が故人に名誉学位を与えるのは初めてだ。

尹東柱は、1917年、旧満州北間島で生まれ、38年、延禧専門学校(現在の延世大学)に入学し、41年に卒業した。42年4月に、立教大学文学部英文科に入学、同年10月、同志社大学文学部文化学科に転入学し、在学中、朝鮮語での詩作活動を続けた。43年7月、抗日独立運動の思想犯として京都下鴨警察署に逮捕された。最期には、福岡刑務所で服役し日本が敗戦する約6カ月前の45年2月16日に獄中で死亡した。享年27。

同大は、尹東柱の没後50年の95年に、尹東柱の詩碑建立に協力をしている。

今回の名誉学位授与に対し、同大は、尹東柱の詩は日本統治下の戦争中という特殊な状況のもとで書かれたが、かれの詩が作り出す普遍的な力は、国家と時代の違いを越えて広く共感を呼び起こしたとしたうえで、「戦争の時代があり、多くの学生がその時代の犠牲者となったことを忘れることはできない。…本学はその歴史の中に尹東柱がいたことを記憶し、歴史の教訓を心に刻みながら、新しい時代を展望」するとして名誉文化博士の学位贈呈を決定したと明らかにした。

同日、「尹東柱没後80年、詩碑建立30周年尹東柱追悼式」も開催された。

山火事の年平均、約1300件

先月から岩手県大船渡市では山林火災が続き、長野県上田市や山梨県大月市でも山火事が発生した。

昨年6月に林野庁が公表した山火事に関するデータによると、18年から22年までの5年間の平均で年間約1300件の山火事が発生している。

焼損面積は約700ヘクタール、損害額は約2億4千万円に上り、とくに冬から春(1月~5月)の発生が約7割を占めている。2月26日に発生した岩手県大船渡市の火災では5日6時の時点で焼失面積は約2900ヘクタールにまで延焼しており、過去10年の山火事ではすでに最大となっている。

冬から春は、空気が乾燥したり、強い風が吹きやすかったりすることに加え、枯葉や枯草が多いため、山火事が発生しやすい時期だという。

総務省消防庁などによると、出火の原因は、落雷など自然発火ではなく、人が関係するものが多い。とりわけ、刈り取った草木を自宅の庭や畑で焼却するなどのたき火(約3割)、河原や畑の野焼きなど(約2割)が多く、強風で飛んだ火の粉が雑木林や山林に引火することが原因と言える。

朝日新聞2月27日付で東京理科大の桑名一徳教授(火災科学)は「世界的な傾向として、山火事が起こりやすい時期がこれまでより長くなっている」と指摘しながら「通常なら東北は4、5月に山火事が多いが、今年は雪や雨が少なかったため、ものすごく乾燥していたのだろう」とコメントした。

昨年の出生数73万人以下、過去最少

2月27日、厚生労働省の人口動態統計(速報値)で、2024年に生まれた子どもの数(外国人を含む、出生数)は、過去最少の72万988人であると明らかになった。出生数の減少は9年連続となり、統計を取り始めた1899年以来、過去最少となった。

出生数は速報値で23年と比べて3万7643人(5.0%)減少した。

国立社会保障・人口問題研究所が23年に公表した「日本の将来推計人口」では、外国人を含む出生数は39年に72万人台になるとしており、推計より15年ほど早く少子化が進行していることになる。

一方、死亡数は前年比2万8181人(1.8%)増の161万8684人。4年連続で増加し過去最多となった。死産数は、前年比122胎減の1万3031胎。

出生数に影響する婚姻数は、前年比1万718組増の49万9999組。離婚件数は、前年比2154組増の18万9952組となった。

(朝鮮新報)

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