引き続き物価高、米は7割上昇
2025年02月26日 09:10 社会を知る~今週のnewsトピック~ 連載日本社会や在日同胞を取り巻くニューストピックを週に一度、紹介する。
引き続き物価高、米は7割上昇
2月21日、総務省が1月の消費者物価指数(CPI)を発表した。変動が激しい生鮮食品を除くCPIは前年同月比で3・2%上昇し、3カ月連続の上昇となった。また、生鮮を含む総合CPIは4%上昇した。
CPIの中でも米類は70・9%と史上最高の伸び率を記録。米をめぐっては、生産コストの上昇に加えて、高騰に便乗する業者らの集荷競争によって高止まりが続いている。
また、キャベツは192・5倍、白菜は109・9倍の価格上昇となり、チョコレートが30・8%、コーヒー豆が23・7%上昇となった。いずれもその原因に猛暑や干ばつといった異常気象が影響している。他にも、ガソリンが3・9%、電気代が18%、宿泊料が6・8%増えた。
第一生命経済研究所の永浜利弘首席エコノミストは、日経新聞の記事に寄せたコメントで「今回の伸び加速はディマンドプル(需要拡大)というよりコストプッシュの要素が大きい」と指摘した。
ミャンマーの詐欺拠点に日本人高校生
タイ当局は13日、ミャンマーにある特殊詐欺拠点に日本人高校生2人を連れ去ったとして藤沼登夢容疑者(29)を拘束したと発表した。
朝日新聞によると、特殊詐欺に加担させられた高校生2人と藤沼容疑者は、オンラインゲームとネットを通じて知り合ったことがわかった。2人は1日10時間ほど、詐欺に従事させられ、ノルマを達成できないとスタンガンで暴行される環境下にいたという。
内戦が続くミャンマーでは複数の少数民族武装勢力が1月から2月にかけて詐欺拠点を捜索。24日、捜索の結果7千人以上の外国人が保護されたと隣国のタイ当局が発表した。
今回の事件は、甘言で青年たちを犯罪に巻き込む「闇バイト」の一例といえよう。若者が誘いにのる動機は主に、生活苦や消費欲求など。惑わされないようにネットリテラシーを高めることが急務となっている。
独、保守が第1党 極右は第2党に
ドイツ連邦議会(下院)選挙が23日に投開票され、保守のキリスト民主・社会同盟(CDU・CSU)が28・6%で第1党になった。また、極右の「ドイツのための選択肢」(AfD)が20・8%(前回比+10・4)で第2党に躍進した。CDU・CSUはAfDとの連立は組まないとしている。外信はAfDが反移民感情の受け皿となったと指摘している。
ドイツ公共放送「ドイチェ・ヴェレ」がまとめた各党政策によると、CDU・CSUは▼減税と年金削減停止▼治安対策強化▼防衛費増額、ウクライナおよびイスラエルへの支援などを掲げた。一方、AfDは▼EU離脱とユーロ廃止▼厳格な国境管理▼火力発電と原発、ロシア産天然ガス輸入の再開▼財政援助による出生率向上などを掲げていた。
朝鮮中央通信が昨年から今年にかけて報じたドイツの経済実態推移をみると、昨年のGDPは前年比0・2%減となり、昨年第4四半期の企業倒産件数が4215件と09年以来最多を記録。21年~23年の間に出生率は約13%減少し、東部地域では17・5%も低下したという。
(朝鮮新報)