〈在日発、地球行・第4弾 7〉心響くもてなしと寛容さ/シリア
2025年01月08日 07:00 在日発、地球行過去の連載記事はこちらから▶︎ 在日発、地球行・▶︎〈第1弾〉、 ▶︎〈第2弾〉、▶︎〈第3弾〉
正式名称:シリア・アラブ共和国。首都:ダマスカス。人口:約2350万人(2023年時点)。面積:約18.5万㎢(朝鮮の約1.5倍)。言語:アラビア語。民族:アラブ人約75%、クルド人約10%、アルメニア人等その他約15%。渡航方法:シリア旅行はツアー参加でのみ可能。渡航前に現地の旅行会社に連絡し、事前に国境警備許可番号を取得する必要あり。朝鮮籍の筆者はヨルダンから陸路で国境越え、国境でビザ取得(24年8月時点)。
市井の暮らし垣間見る
シリアでツアーを共にする外国人3人と、ツアー会社の代表アユーブとのやり取りの中で意外な事実が発覚した。ツアー客のうち、朝鮮籍の筆者だけビザ料金が無料だったのだ。他のメンバーは、コスタリカ人が50ドル、英国人が100ドルで、米国人にいたっては200ドルも支払ったという。国家間の関係性を測れるビザ料金からは、朝鮮とシリアの繋がりの深さが伺い知れた。
驚きはこれだけではなかった。アユーブは思い出したように、こう口にした。
「そういえば、ダマスカス市内には朝鮮にゆかりのある場所があったな。もし関心があれば、ガイドに頼んでそこに連れて行ってあげるよ」
関心ないはずがなかろう。早速、アユーブと相談してスケジュールを調整。ダマスカス観光の合間に、紹介してくれた場所を訪問できることになった。期待に胸を膨らませながら、この日はひとまずダマスカス中心部に位置する旧市街の散策に向かった。
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