朴英二監督作「声よ集まれ」/完成間近、各地で試写会
2024年12月21日 14:06 社会朝鮮学校と共に歩む人々
朝鮮学校と共に歩む人々をテーマにしたドキュメンタリー映画「声よ集まれ(소리여 모여라)」(監督=朴英二)の特別試写会が11月から12月にかけて日本各地(7カ所)で開催された。
滋賀で試写会に参加した李末蘭さん(27)は、「監督がどのような思いでこの映画を撮ったのか、すべては分からないかもしれないが、作中の監督の思いが伝わる言葉に涙した」という。そのうえで、映画をまずは日本の方々に観てほしいと語る。「朝鮮学校差別の問題を『私の問題』として考える人が日本社会で増えれば希望もより見えてくる。映画がその役割を果たすだろうと思った。私も在日朝鮮人の立場から共に歩んでいきたい」(李さん)
映画を観たある同胞は「今までいろんなウリハッキョ関連の映画を観てきたが、この映画は『外から見たウリハッキョ』がメインで、すごく楽な気持ちで観れたうえに、内容がスッと入ってきた。ぜひとも地元で自主上映をしたい」と興奮冷めやらぬ様子だった。
「北大阪ハッキョを支える会」のメンバーで「火曜行動」に毎週参加しているという40代女性は、「朝鮮学校と共に歩む各地の人々と映画を通してつながり、共感し、同じ目標に向けて進んでいると実感できた。パワーをもらった」と感想を語ってくれた。
希望となる映画
ドキュメンタリー映画「声よ集まれ(소리여 모여라)」は、朝鮮学校と関連した映画「蒼のシンフォニー」(2016年)、「ニジノキセキ」(2019年)などで知られる朴英二さんが監督を務める。これまで朝鮮学校を撮り続けること20年。朴監督は、数々の朝鮮学校を応援する日本人と出会ってきた。
街頭で朝鮮学校の子どもたちの学ぶ権利を求める人びと、通学路を見守る人びと…スクリーンには北海道から福岡まで日本各地で朝鮮学校を支え、在日朝鮮人と共に歩む日本の人びとが映し出される。これまで監督が扱ってきた「朝鮮学校と祖国」などのテーマについても日本の支援者によって言語化され、また違った説得力を持ちながら伝わってゆく。
一方、作中で「共に歩む人びと」と共にフォーカスされるのは