朝鮮人ジェノサイドの出発点、甲午農民戦争から130年/井上勝生名誉教授に聞く
2024年11月23日 09:11 歴史現地で討伐記録を検証、史実を再構成
19世紀末、日本の侵略勢力は列強による戦場と化した朝鮮を手中に収めようとした。そのような中、1894年に起こった甲午農民戦争は、朝鮮人民による反帝・反封建民族解放闘争の幕開けとなった闘争であり、農民軍に対して日本軍はジェノサイド作戦を行った。甲午農民戦争から今年で130年を迎え、数十年にわたりこの問題を研究し、検証してきた歴史学者、北海道大学の井上勝生名誉教授(79)に話を聞いた。
―甲午農民戦争はどのような戦争だったのか。

井上勝生名誉教授
日清戦争(1894~95年)の際に、日本軍は、朝鮮各地において、数千人、数万人の力をもって抗戦する朝鮮農民軍に対して、包囲殲滅作戦を展開した。もう一つの日清戦争と言われる