長生炭鉱水没事故/開いた坑口前で追悼集会【動画】
2024年10月30日 10:09 歴史 社会国が果たすべき道理 遺骨を遺族のもとへ
戦時中の1942年2月3日、山口県宇部市床波の海底炭鉱「長生炭鉱」で水没事故が発生し、坑道で作業中だった朝鮮人136人を含む計183人が犠牲者となった。事故から82年が過ぎた現在まで、日本政府による実態調査や遺骨の発掘など究明の動きが一切ない中、地元の市民団体「長生炭鉱の水非常(炭鉱用語:水没事故)を歴史に刻む会」(以下、刻む会)は10月26日、追悼集会を開いた。同集会は、先月25日に刻む会による掘削工事で発見された坑口(炭鉱の入り口)前で行われ、遺骨奉還を求める遺族や関係者ら約250人が参加した。
司会進行を務めた刻む会・共同代表の井上洋子さんは、昨年12月の政府交渉を皮切りに進めてきた調査の概要と現況について説明。「あの坑道の、あの水の向こうに、助けをまっている犠牲者たちがいる」とし、遺族らと心を一つに祈りを捧げようと参加者らへ呼びかけた。
この日、坑口の前には、犠牲者たちの祭祀(チェサ)をするための供え物が並べられた。韓国遺族会から14人、日本在住の朝鮮人遺族2人、日本人遺族2人が参列する中、遺族たちは犠牲者らを悼み、クンジョル(先祖への敬意を表す最も丁寧なお辞儀)をあげた。
つづいて、