貴重な資料を収集・整理・保存/在日朝鮮人歴史研究所創設20周年記念行事
2024年10月10日 09:27 総聯在日朝鮮人歴史研究所創設20周年を記念し、5日、研究会と祝賀宴が都内で催された。行事には総聯中央の朴久好第1副議長兼組織局長、呉圭祥所長、金清顧問、李栄勲副所長をはじめ同研究所の活動家や研究者、関東地方の総聯本部、中央団体・事業体の活動家らが参加した。
在日朝鮮人歴史研究所は、2004年5月の総聯第20回全体大会の決定に沿って、同年10月1日に総聯中央直属の常設研究機関として創設された。研究所は20年間、総聯と在日朝鮮人運動史に関する資料と記録を収集・整理・保存し、その研究と解説を行い、数々の関連書籍も出版してきた。
朝鮮会館で行われた在日朝鮮人歴史研究所創設20周年記念研究会では、呉圭祥所長があいさつした。
呉所長は、20年間の研究所の活動内容に言及し、初代所長としてこの事業を開拓し軌道に乗せた故・呉亨鎮顧問の活動に敬意を示し、研究所の活動に物心両面で協力してくれた総聯の各機関と団体、活動家、同胞たちに謝意を表した。そして今後も在日朝鮮人運動とその伝統を代を継いでいく事業を支えていく決意を述べた。
研究会では2編の研究報告があった。
「朝鮮人学校閉鎖令とその後の民族教育を守り強化するための事業について」と題して報告した朴三石・朝鮮大学校元副学長は、日本政府が1949年10月に発令した朝鮮人学校閉鎖令の内容とその不当性、閉鎖令通告後の民族教育を守るための活動について概括し、総聯の結成が教育権擁護と民族教育事業の新たな段階を切り拓いたことについて解説した。
「金日成主席と金正日総書記、金正恩総書記の指導と配慮の中で結成され強化発展してきた総聯の誇らしい活動の道のりについて」と題して報告した呉圭祥所長は、来年に迎える総聯結成70周年に際して総聯活動の時期区分に関する検討内容について説明。総聯の70年は祖国の愛情と同胞たちの団結・闘争の70年であったと強調した。
その後、質疑応答があった。
上野・東天紅で行われた祝賀宴では朴久好第1副議長が祝辞を述べた。
第1副議長は同研究所が積み上げた実績について言及しながら、同研究所と資料保管室は金日成主席と金正日総書記、金正恩総書記のチュチェの海外同胞運動思想と指導業績、また先代の総聯活動家と同胞たちが内外反動らの迫害と弾圧をはねのけ血と汗で積み上げた忠誠と愛国の足跡が結集された在日同胞の宝庫だと指摘。同研究所の活動家たちと研究事業に協力してくれたすべての機関、関係者たちに敬意と感謝を示した。
第1副議長は祖国解放から80年、総聯結成から70年という長い歳月が流れ、先代たちが私たちのもとを離れていく今日の現実は、歴史資料の収集と整理は一刻を争う課題として提起されているとし、この事業が在日朝鮮人運動と総聯の歴史を受け継いでいくうえでとても重要な問題だということを肝に銘じ、同研究所の活動家たちがさらに奮発するとの期待と確信を表明した。
祝賀宴では呉圭祥所長による主催者あいさつの後、金清顧問が乾杯の音頭をとった。
壇上では朝鮮大学校の韓東成学長、朝鮮新報社の林王虎社長、商工連合会の金昌宣副理事長、人権協会の姜惠眞顧問がお祝いの言葉を述べた。
参加者たちは、歴史研究所の活動家および研究者たちと共に総聯と在日朝鮮人運動の誇らしい歴史と貴重な業績を輝かせていくことを誓い合った。
(姜イルク)