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笹の墓標強制労働博物館が開館/北海道で、倒壊から4年

2024年10月05日 14:18 歴史

“和解と平和を求めていく”

植民地時期の強制労働の史実が記録された北海道幌加内町の歴史資料館・笹の墓標展示館を引き継ぐ新たな施設として笹の墓標強制労働博物館が完成した。9月28日に開館記念式典が行われ、関係者、日本市民など170人が参加した。

日本市民を中心に募った寄付で笹の墓標強制労働博物館が完成した

笹の墓標展示館は2019年2月に積雪の重みで傾き、2020年1月に倒壊。展示館の運営に関わっていたNPO法人・東アジア市民ネットワーク、笹の墓標展示館再生実行委員会が中心となって施設の再建に取り組んだ。再建のために呼びかけた寄付では約6千万円が集まり、博物館を新築した。

式典であいさつした東アジア市民ネットワークの殿平善彦代表(79)は「過去を忘れず、国境を越えて和解と平和を求めていくことが私たちの願いだ」と述べた。

殿平善彦代表があいさつした

博物館には、笹の墓標展示館で保存されてきた犠牲者の遺骨と位牌が安置された。

式典では、約40年間、展示館の館長を務めた田中富士夫さん(84)に感謝状が贈られ、博物館の館長として新たに写真家の矢嶋宰さん(53)が就任した。

田中富士夫さん(写真右)に感謝状が贈られた

一方、記念式典に先立ち、幌加内町の雨竜ダムなどでフィールドワークが行われたほか、式典後には祝賀宴が行われた。

(安鈴姫)

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