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〈ウリ民族フォーラム2024 in 西東京〉22年後を見据えたビジョン提示

2024年10月03日 16:39 総聯 民族教育

学校創立100周年に向けて

「ウリ民族フォーラム2024 in 西東京」(9月29日、J:COMホール八王子)では、約9カ月の準備期間に行ってきた民族教育発展のための実践活動が総括され、22年後の学校創立100周年を見据えた「西東京民族教育ビジョン」が発表された。

青商会の実践活動

「西東京民族教育ビジョン」の発表に先立ち、西東京青商会の実践活動についての報告があった。

青商会は、西東京の2校を「通いたい学校、送りたい学校、働きたい学校」にするという目標に向けて、➀アフタースクール、②教員支援事業、③新たな形態の一口運動「たまサポ」の3つのプロジェクトに着手した。

専門知識があり志を同じくする人材を探し、両校でそれぞれ6回にわたり体験アフタースクールを運営した。内容は要求が多かったプログラミング、英会話、体操など。保護者からとても好評だったという。

もう1回の試験段階を経て、来年4月に正式開校する予定だ。

また、「働きたい学校」にするため、まずは教員の現状を知る作業から始めた。青商会役員による教員1日体験やすべての教員に対する聞き取りを実施。その過程で、とくに通学バスの運営によって教員の貴重な時間が割かれていることが分かった。

青商会は当面して、週1回バスの助手を担うことに決め、今後は保護者たちの了解を得て運転サポートを実施することを計画している。

また、若い教員に対するサポートとして学校周辺の住宅を提供するなどさまざまな案が出たが、財政の問題が絡むので今後の課題とし、夜食やお風呂チケットの提供は継続する。

さらに、「1人の100歩より100人の1歩」という理念のもと、より多くの卒業生や地域同胞を巻き込んで財政支援するため、新たな形態の一口運動「たまサポ」を立ち上げた。7月の開始から60余日の間に240人の協力が得られた。引き続き協力者の拡大に努めるという。

同胞社会との「共育」

「西東京民族教育ビジョン」の柱は大きく分けて2つ。西東京民族教育対策委員会の運営と「開花期プラン10+10」の推進だ。

フォーラムでは、アフタースクールや「たまサポ」、連合同窓会の活動をはじめこれまでの準備過程は、学校と同胞社会がさらに強く融合し、「同胞社会の全ての資源」を総動員して民族教育を発展させるシステムを作る実践課程だったと総括。

この成果に基づき、総聯西東京本部は、各階層の同胞の力を結集して西東京民族教育対策委員会を運営する。同委員会は、生徒・園児募集や学校運営支援、教員サポート、公報活動、また世界の教育すう勢や同胞たちの要求を反映した教育ビジョンと対策を立てることになる。また、両校の創立80周年、90周年、100周年記念事業の方向も打ち出す。

一方、「開花期プラン10+10」とは、両校の創立100周年までの2回の10カ年計画で、創立80周年を迎える2026年に立てる。

このプランには、新時代が求める人材育成のための教育プログラムの作成をはじめさまざまな計画が盛り込まれる。幼稚班に子どもを送る保護者の財政負担を軽減し、「幼初中」一貫校の利点を活かすことや情報化時代に合わせた最新設備を備える問題など。

このようなプランは、学校に内在する資源と地域同胞社会の潜在力を融合して教育の質を高める「共育」を通じて実現するという。

例えば、西東京在住の教員経験者や識者、朝大生と協力してアフタースクールや家庭教師の派遣などのシステムを運営するなど、家庭と同胞社会、学校が連携して子どもたちを育てるシステム構築を描いている。

フォーラムでは、「共育の可能性は大きい」と強調された。(文・姜イルク、写真・盧琴順)

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