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“ルーツへのこだわりに共感”/ホン・ヨンウ回顧展

2024年09月02日 09:04 文化

ホン・ヨンウ回顧展が開催された

在日朝鮮人二世の画家・洪永佑(1939-2019、人民芸術家)の回顧展「郷愁」が8月20~25日にかけて、東京都・練馬区立美術館で行われた。会場には朝鮮画29点に加え、洪さんが手がけた絵本、漫画や立体作品も展示された。そして、絶筆となった大作の下絵も初公開された。24日には絵本の読み聞かせと、リレートークが行われた。

知人の紹介で同展を訪れた林明雄さん(71)は「絵のタッチがとても優しく、群衆の表情も丁寧に描かれていて、人柄が伝わってくるようだった。せっかくなので朝鮮学校でも作品を展示し、児童・生徒たち、地域の人々に見てもらいたい」と話した。

洪さんの作品を興味深く鑑賞していたピエールさん(31)はイタリア出身。日本の古典美術に惹かれる過程で朝鮮半島の古典美術にも興味が湧き、同展を訪れた。「朝鮮独特の文化に驚いたし、イタリアでも好まれる唐辛子が、朝鮮でも好まれていることへの嬉しさも感じた」としながら、「(日本で生まれた)息子も母国・イタリアに憧れる気持ちを持つ。自分のルーツを失くしたくない、伝えたいという二世の気持ちが伝わってきて感動的だった」と感想を述べた。

(高晟州)

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