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歴史講座「古代朝鮮半島と日本との交流史」開催/福岡で

2024年09月11日 12:16 歴史

朝鮮大学校朝鮮問題研究センター主催

朝鮮と日本の交流史を究明する歴史講座「古代朝鮮半島と日本との交流史」が、朝鮮大学校朝鮮問題研究センター主催のもと、8月3日と31日の2回にわたって九州初中高体育館(福岡県北九州市)で開かれた。同センターが地方で講座を開くのは初めて。講座には2日間で同胞や日本市民ら180人が参加した。

歴史講座「古代朝鮮半島と日本との交流史」のようす(第1回目)

第1回目の講座では九州大学の西谷正名誉教授(考古学)が「古代の朝鮮四国と日本・九州」と題し講演。高句麗、百済、新羅、加耶が日本列島、とりわけ九州地方に影響を及ぼした先進的な文化や科学技術、その過程で培われた相互の絆などついて、分かりやすく解説した。

歴史講座「古代朝鮮半島と日本との交流史」が九州初中高体育館で開かれた(第2回目)。

第2回目は朝鮮大学校の河創国教授が「高句麗壁画古墳と古代日本」と題し講演。河教授は天文図、四神図、人物画などの最高傑作の高句麗壁画を通じて今に伝わるその時代の人々の社会的生活・風俗、世界観、優れた科学技術について詳述した。また高句麗壁画と奈良の高松塚古墳、福岡の竹原古墳、五郎山古墳に描かれた壁画との類似点をあげ、高句麗文化が古代日本の黎明期に多大な影響を与えたと指摘した。

参加者らは「古代からの長い日朝の歴史のなかで脈々と受け継がれてきたものを、今後の活動のなかで大切にしていきたい」「幅広い日朝関係史を学び、対話を重ね、平和への道を歩めたらと思った」「改めて日朝の関係を見直す視点を与えてもらった」「今後もこうした企画を継続してほしい」と感想を寄せた。

金哲秀センター長は、歴史講座開催の趣旨について「朝・日関係が厳しい昨今だからこそ、古代朝・日交流の史実に学び、長いスパンで両国関係を考え、豊かな未来像を探ることが大切だと考えた」と述べ、今回の講座を通じて開催の趣旨が日本の人々に広く伝わったのではないかと手ごたえを感じていた。

歴史講座の開催にあたって、福岡県、福岡県教育委員会、北九州市教育委員会、宗像市教育委員会、朝鮮学校で学ぶ子どもたちを応援する福岡山口連絡会、福岡県日朝友好協会、一般財団法人邑翠文化財団が後援をした。国や自治体が朝鮮学校を除外するなかで、朝鮮問題研究センター主催行事に4つもの自治体、教育委員会が後援許可を出したことは画期的なことであり、民族教育関係者にとって大きな朗報と言えよう。

【朝鮮大学校朝鮮問題研究センター】

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