〈関東大震災朝鮮人虐殺101年〉朝・日大学生がデモ行進
2024年08月30日 16:34 在日同胞都庁前で抗議 要請文も提出
「朝鮮人虐殺の歴史を記憶し朝鮮人差別に反対する朝・日大学生一大行動~トルパプロジェクト~」によるデモ行進と都庁前抗議行動が8月27日、東京都・新宿区で行われた。28日には同プロジェクトの代表たちが小池百合子都知事宛に虐殺の事実認定と真相調査、朝鮮人差別政策の是正を求める要請書を都の担当者に手渡した。
同プロジェクトは、大学生が中心となって歴史否定がはびこる現状を打破しようと、関東大震災朝鮮人虐殺から100年となった昨年に初めて企画された。昨年は、歴史の清算と連帯の拡大のために特別講演会、シンポジウム、演劇などの活動を行い、延べ1300人の人々を巻き込んだ。今回のデモは、虐殺から101年目となる今年、国や都がその事実を認め責任を果たすよう、昨年に続き、若手が運動を盛り上げていくべく留学同中央と各地方本部が実行委の中心となった。
27日16時。新宿駅東口前に100余人の参加者たちが集った。
デモに先立ち、「関東大震災朝鮮人虐殺犠牲者の追悼と責任追及の行動」実行委員会の藤本泰成事務局長(フォーラム平和・人権・環境顧問)が、あいさつした。
藤本事務局長は、加害の歴史を否定・改ざんする歴史否定論者たちを批判し、日本社会が過去と向き合い、東アジアでの未来を創造できるように参加者たちと共に邁進していきたいと述べた。
その後、参加者たちは新宿アルタ前から大ガード下を通り、都庁に隣接する新宿中央公園までデモを行った。「日本政府は朝鮮への植民地支配責任を果たせ!」と書かれた横断幕が先頭に掲げられ、参加者たちは「NO!植民地主義」「NO!歴史歪曲」「朝鮮人差別反対」などが書かれたうちわを掲げ、行進した。日本政府による虐殺の認定と謝罪を求め、市民たちに朝鮮人差別を容認しないよう呼びかけるシュプレヒコールがビル街にこだました。
デモに続き、都庁前で抗議行動が行われた。
日本人学生や在日朝鮮人学生がマイクを手にし、日本という国が101年間も加害の過去と向き合わない姿勢への憤りを語り、虐殺の要因となった差別を容認しないよう強く求めた。
抗議行動の最後には、都知事に提出する要望書が読み上げられた。