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東京中高で体験教室開催

2024年07月10日 09:04 民族教育

3種の格闘技を体験、魅了

現在、東京中高・中級部の部活動には格闘技の種目はなく、生徒たちになじみがない。6月29日、同校で行われた格闘技体験教室を通じて生徒たちは非日常を体験。礼儀作法や強い精神力、忍耐力を極めることのできる格闘技に魅了された。

実演と解説

柔道体験教室では、まず講師陣による実演が行われた。

講師の実演と解説は、生徒たちに、柔道は相手を力で打ち負かすという考えではなく、心身の力や相手の力を利用するのがモットーだというイメージを沸かせた。その後、生徒たちは柔道の基礎となる受け身の練習を行った。そして、希望した生徒は道着を着て背負い投げも体験した。

金悠梨さん(中3)は「自分より重たい人を背負い投げできた。あまりにも一瞬のことで重さを感じなかった」と話した。

柔道教室では講師と組み手も行われた。

空手体験教室では、男女分け隔てなく大きな声を出しながら、基礎動作を習った。突きの練習の次は蹴りの練習。生徒たちは、ミットを思い切り蹴り上げ講師に褒められながら何度も蹴りを挑戦していた。

生徒たちは、講師による板割りや護身術を見学し、質問も積極的に行った。

講師の宋尹学さん(元朝鮮代表、現在空手道協会選手強化部指導員)は生徒たちに「空手は相手を打ったり蹴ったりする。しかし、ただの暴力ではなく、自分自身を守り、大切な誰かを守ることのできる手段となる。大切な人や物を守れる強さを身に着けてほしい」と話した。

孫滉晟さん(中1)は「とても楽しかった。護身術がかっこよかった。自分を守るために空手を習ってみたいと少し思った」と話した。

空手教室で蹴りの動作を習う生徒たち

講師に現役日本王者

「李健太選手ですか?」「握手してください」。ボクシング体験教室では、教室で待ち構える第46代スーパーフライ級日本王者の李健太選手を見るや否や生徒たちが取り囲み、興味津々に体験に臨んだ。

生徒たちは「ワンツー、ワンツー」とパンチの練習をしたり、リズムをとりながら様々な動作を習った。

この日、希望者はグローブをはめて李健太選手や元日本フェザー級1位の朴兼玄さんと「対戦」した。

李健太選手との特別対戦

金英世さん(中2)は「父の影響で元々ボクシングに少し興味があった。まさかテレビで見ていた李健太選手と対戦もできるなんて思ってもいなかったので、本当に嬉しかった。一つもパンチは当たらなかったけどとても楽しかった」と満面の笑みを浮かべた。

安注映さん(中2)は「プロ選手たちの打ち合いは迫力があった。今日の体験会で少しボクシングに興味を持った」と感想を話した。

この日、講師として参加した李健太選手は「生徒たちがボクシングに興味を持ってくれて嬉しい」と話しながら「ボクシングを始めたきっかけは自身の内気な性格を克服するためだった。今日の体験会に参加した生徒の中で、自分をうまく表現できない子や、何か変わりたいと思っている子はぜひ、ボクシングを始めてほしい」と話した。

今回の格闘技体験教室の総責任者を務めた同校の康明世中級部教務主任は「生徒たちが学習や部活動に励むのももちろん大切だが、人として当たり前にできなくてはならない礼儀や挨拶などをこのようなイベントを通じて楽しく学ぶことに大きな意味を感じた」としながら、「生徒たちは格闘技を身近に接したことがないので、実際に体験をすることが大切だと思う。今後の部活動の選択や興味の湧いたものに挑戦するきっかけになってほしい」と話した。

(李紗蘭)

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