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ビラ散布、“数十倍で対応”/金与正党副部長が談話

2024年05月30日 10:10 対外・国際

朝鮮中央通信によると、党中央委員会の金与正副部長が5月29日、談話を発表し、韓国の団体が朝鮮の体制を批判するビラを散布してきたことに対する対抗措置として、朝鮮が同28日夜から韓国側に汚物を飛ばしていることに関する立場を表明した。

談話は、韓国軍合同参謀本部が汚物散布に対し、国際法への明白な違反、自国民の安全を深刻に脅かす行為であり、反人倫的で低級な行為であるとして即刻中断しろと強弁したとし、「北に飛んでいく風船は見えず、南に飛んでくる風船だけが見えたのであろうか?」「われわれに対する自分らのビラ散布は『表現の自由』であると騒ぎ立て、それに相応した同じわれわれの行動に対しては『国際法の明白な違反』であるというずうずうしい主張を張っている」「風船が飛んでいく方向によって『表現の自由』と『国際法』が規定されるのか?」と皮肉った。

談話は、ビラの散布が「表現の自由」とする韓国の主張を念頭に、朝鮮が韓国側に汚物を散布することも「表現の自由だ」と主張。そのうえで、「韓国の連中は、わが人民が散布するごみを『表現の自由保障』を唱える自由民主主義鬼の連中に送る真心のこもった『誠意の贈り物』として大事に見なして引き続き拾い集めるべき」とし、「今後、韓国の連中がわれわれに散布するごみの量の数十倍で対応する」と警告を送った。

朝鮮は、韓国の団体によるビラ散布について、韓国政府がこれを制止しないことに再三にわたって警告を送ってきた。文在寅政権下で20年12月に対北ビラ散布禁止法が成立したが、尹錫悦政権下の昨年9月、憲法裁判所がビラ散布禁止は「表現の自由を侵害する」として違憲と判断し、同法は事実上、白紙化された。

朝鮮の度重なる警告にもかかわらず、韓国の団体は最近も国境地域でビラやドル札などを飛ばした。これに対し、朝鮮国防省次官は同25日に発表した談話で、「真っ向から対応する」と予告していた。

(朝鮮新報)

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