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絶滅危惧種が多数確認/朝鮮で渡り性水鳥の定期調査

2024年05月23日 12:15 共和国

朝鮮の国家科学院生物多様性研究所では、地球上で渡り鳥の絶滅危機のレベルが上昇する中、渡り性水鳥に対する定期的な調査と研究を実施している。今年に入り行われた調査では絶滅危惧のおそれがある水鳥が多数確認された。

朝鮮では2019年以降、毎年、国内で冬を越す水鳥資源量を調査し、当該機構に提出するなど、生物多様性保全のための国際的な努力に積極的に協力している。

同研究所では今年1月、朝鮮の東西海岸と内陸の70カ所の湿地で越冬時期の水鳥資源量を調査した。調査の結果、世界的に絶滅の危機が増大している危急種(VU、絶滅危惧II類)のホシハジロ、コオリガモをはじめとする約50種の5万余羽の水鳥が確認された。また、朝鮮東海側に比べ、朝鮮西海側の海岸周辺の湿地で冬を乗り切る水鳥の姿が多く観察された。

金野渡り鳥保護区で観察された低危険種であるウミウの群れ(ウェブサイト・ネナラ)

一方で、3月には、文徳渡り鳥保護区(平安南道)、金野渡り鳥保護区(咸鏡南道)、広浦渡り鳥保護区(同)、洞庭湖渡り鳥保護区(江原道)など、各地の渡り鳥保護区に対する現地調査を実施し、途中棲息する水鳥資源量を調査した。その結果、文徳渡り鳥保護区では、数千羽の危急種が観察され、9.18貯水池渡り鳥保護区(黄海南道)では、絶滅危惧種のクロツラヘラサギとホウロクシギが地球上に存在する数の1%以上の水準で観察された。金野渡り鳥保護区など朝鮮東海側の保護区では、約30種、9万余羽の水鳥が途中棲息していると確認された。

同研究所では、冬から春へ季節が変わる時期に主な渡り鳥保護区で調査を行うことで、季節ごとの渡り性水鳥の生息状況と変化予測を研究している。

(朝鮮新報)

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