京都で街頭宣伝、学習会/女性同盟本部、オモニ会連絡会が共催
2024年05月16日 11:53 民族教育学ぶ権利の保障を求める
5月11日、女性同盟京都府本部と朝鮮学校オモニ会京都府連絡会が共催する街頭宣伝と、「こども基本法学習会」が行われた。
ここに女性同盟役員と顧問、京都市内の各学校オモニ会メンバー、留学同京都支部学生、i女性会議・京都、朝鮮学校と民族教育の発展をめざす会・京滋「こっぽんおり」のメンバーたち51人が参加した。
今回の街頭宣伝は、差別禁止が明記されたこども基本法施行を機に、朝鮮学校の子どもたちの教育権を守り拡大していくことや、朝鮮学校が高校無償化と幼保無償化両制度から排除され、コロナ対策の各種支援対象からも排除されるなど、こども基本法が掲げる基本精神と相反する状況に置かれていることを京都市民に広く知らせ抗議の声をあげる目的で企画された。
街頭宣伝では、京都市下京区にある四条河原町交差点の4カ所に、女性同盟役員、京都中高オモニ会、京都初級オモニ会、京都第2オモニ会のメンバーが横断幕を持って立ち、こども基本法に則った朝鮮・外国人学校の子どもの学ぶ権利の保障を求め、マイクアピールをした。また、朝鮮学校について書かれたリーフレットと無償化問題が明記されているポケットティッシュを街ゆく京都市民、海外観光客らに配った。
リーフレットとポケットティッシュに書いてある内容を見て、朝鮮学校が高校無償化や幼保無償化から除外されていることへ不当性を感じ、「頑張ってください」などと声掛けをしてくれる人や、疑問を感じ問いかけてくる人にはオモニ会役員が丁寧に対応し街頭宣伝活動の趣旨を説明し理解を広げた。
街頭宣伝の終わりに発言したi女性会議・京都白井美喜子代表は、「来年改定される中学校の教科書が日本の加害を省みるのは『自虐史観』だとして、戦争を知らない世代にアジアの加害歴史を教えない内容に改定されようとしている。歴史を教えないから、ヘイトが生まれる。二度と同じ過ちを起こさないためにも、活動をしていかなければならない」と力強く連帯の言葉を述べた。
その後の「こども基本法学習会」では、はじめに、在日本朝鮮人人権協会の宋恵淑部長による講演が行われた。
宋部長は、1994年に日本が国連・子どもの権利条約に批准し30年が経つとし、民族教育の権利獲得の歴史と流れを振り返りながら、昨年施行されたこども基本法の2つのキーワード、「子どもの権利条約の精神」「『こども施策』をすすめる6つ」の基本理念について話した。
結びに、「オモニたちの地道な闘いが成果を導いていき、声をあげることが権利を獲得する手段となる。朝鮮学校を支援の枠外から、支援のど真ん中に持っていくためにみんなで行動し共に闘おう。そして、地域の条例をツールとして利用していこう」と呼びかけた。
講演に続き、学校のオモニ会がそれぞれ、グループワークを行った。
参加者らは「改めて日本政府の今も昔も変わらない体質が腹立たしく思えた。私たちが動かなければ何も変わらないと思った」「高校、幼保無償化を大きな目標にしつつも、自治体の条例などにも目を向けて運動を進めることが大事だと感じた」などと感想を述べた。
学習会では、2024年度朝鮮学校オモニ会京都府連絡会の会長、副会長が紹介され、京都中高の黄一福会長が閉会の辞を述べた。
【女性同盟京都】