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〈文芸同結成65周年〉記念公演に向け初の合同練習

2024年05月10日 15:21 文化・歴史 文化

出演者200余人が一堂に会す

文芸同結成65周年記念公演の合同練習が東京中高で行われた。

在日本朝鮮文学芸術家同盟(文芸同)結成65周年を記念した朝鮮音楽の祝典「祖国の愛はあたたかい」(主催=文芸同中央・音楽部、文芸同東京支部・音楽部、文芸同神奈川支部・音楽部)の合同練習が5日、東京中高で行われた。

6月9日、東京都国立オリンピック記念青少年総合センターにて行われる本公演には今年で結成65周年を迎える文芸同の傘下団体、各地域の芸術クラブに属する愛好家たち、朝鮮学校の学生・児童生徒らの他、金剛山歌劇団、東京朝鮮歌舞団の団員たちをはじめとするプロまで含めて200余人が出演する。

この日、参加者たちは吹奏楽合奏「豊年を迎えた金剛の村よ」、「なつかしき故郷のわが家よ」、民族器楽合奏「淮陽ニルリリ」、女声重唱「春風にのって」、女声合唱「故郷の春」などの演目別練習を行い、全体練習の際には管弦楽と合唱「祖国の愛はあたたかい」を練習した。

9時から16時にかけて行われた練習で、かれかのじょらの奏でる音色には朝鮮音楽の魅力を発信する公演を成功させようという決意がこもっていた。

女声重唱「春風にのって」のピアノ伴奏を担当する宋錦衣さん(37)は「この歌はオモニの心情を歌ったもので、自分が幼い頃にオモニが歌い聞かせてくれた歌でもある」と話す。思い出の名曲を弾くことになった宋さんは、合同練習を通じて「参加者たち全員が心の底から音楽が好きなのだと、ひしと伝わってきた」としながら「自身もその思いを曲に込め、この歌に宿る魅力を、演奏をもって観客たちに伝えたい」と、力を込めた。

合同練習には200余人の出演者たちが参加した。

“自分たちにしかできない公演を”

全体練習に先立って全体集会があり、公演実行委員会の崔玉姫委員長(文芸同中央・副委員長)が発言した。

崔委員長は、「朝鮮音楽の祝典2022」に次いで2回目となる文芸同主催の音楽会に様々な層から200余人が集ったことに言及しながら、異国の地で朝鮮の芸術を守り、愛してきた共通の思いを胸に「自分たちにしかできない公演」を成功させようと呼びかけた。

崔委員長の発言に続いて、実行委員会のメンバーたちが紹介され、記念撮影が行われた。

管弦楽と合唱「祖国の愛はあたたかい」の指揮を担う文芸同中央の尹忠新委員長が練習前に発言した。

尹委員長は公演のフィナーレにて出演者全員で歌うこの曲が、在日同胞はもちろん祖国の人民たちも知っている曲だとし強調しながら、今日の同胞社会のルーツを成す同曲に込められた思いを観客たちに伝えようと参加者たちを鼓舞した。

朝鮮大学校研究院予科2年の申成浩さん(23、埼玉初中出身)は本公演で吹奏楽合奏「豊年を迎えた金剛の村よ」の指揮を担う。中級部の頃から作曲と編曲を始め、教員になる夢を抱いて朝大・教育学部音楽科に進学した申さんは、6月の公演舞台で自身に成長の機会を与えてくれた恩師たちと肩を並べる。「恩師たちへの感謝を込めて、支えてきてくれた同胞たちの期待に応えるためにも、公演に向けて『祖国』と『民族』を感じられる作品に仕上げていきたい」(申さん)

(高晟州)

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