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米軍機飛来に見る軍事化

2024年04月24日 11:56 社会を知る~今週のnewsトピック~ 連載

日本社会や在日同胞を取り巻くニューストピックを週に一度、紹介する。※次回配信は5月8日(水)になります。

米軍機飛来に見る軍事化

昨年1年間に米軍機が日本の空港(米軍、自衛隊管理の空港を除く)に着陸した回数が過去10年で最多を記録した。国土交通省によると、その数は453回(前年に比べ123回増)で、そのうち約8割が九州・沖縄に集中しているという。昨年に続き、今年4月だけを見ても米軍の戦闘機飛来は相次いでいる。直近では、20日に米軍嘉手納基地(沖縄県)に米バージニア州ラングレー・ユースティス統合基地所属のF22Aラプターステルス戦闘機6機が、22日に米軍岩国基地(山口県)からF33Bステルス戦闘機が飛来したことが報じられた。

日本政府は今月1日、「特定利用空港・港湾」として九州・四国を中心に7道県16施設を指定した。「特定利用空港・港湾」とは、有事に備えて、平時にも空港や港を自衛隊や海上保安庁が円滑に利用できるようにする取り組みのこと。「米軍は利用しない」「あくまで平時における利用で攻撃対象とならない」と説明しているが、そもそも日本政府は「特定利用空港・港湾」の在り方について「民生利用を主としつつ、自衛隊・海上保安庁の艦船・航空機の 円滑な利用にも資するよう、必要な整備又は既存事業の促進を図る」(国土交通省「空港の設置及び管理に関する基本方針について」より引用)としており、「有事の際」、米軍が利用することは容易に想像できる。

海上自衛隊の報告では今年、すでに6回目の日米共同訓練の実施が報告されており、陸上自衛隊は、5月16日から米豪軍との実動訓練(サザン・ジャッカルー24)を実施すると発表している。

今こそ考えるLGBTQ+

今月20日、21日の2日間にわたり、東京・渋谷で、差別のない社会をめざす日本国内最大級のイベント「東京レインボープライド」が開催された。性的少数者(LGBTQ+)や支援者など両日に集まった約1万5千人の参加者たちは、性的少数者の象徴である、虹色の旗を掲げ、ありのままの自分に「誇り」を持とうなどと訴えた。

米国発祥のプライドパレードは世界各国の都市で開催されている。日本でのプライドパレードは、1994年に始まり、今年30年を迎えた。

性的少数者にどう向き合うか

社会が性的少数者にどう向き合うのか、という点で引き続き議論が求められるニュースがある。全米大学体育協会(NCAA)がトランスジェンダーの女性による女子種目への出場などを認めたのは女性差別であり、プライバシーの侵害にあたるとして、米国の女性アスリートたちが同協会を起訴した。3月14日、米ジョージア州の連邦地裁に提訴したのは、元競泳選手ライリーグインズ氏ら16人。原告側は、トランスジェンダーを公表している選手としてNCAAの全米選手権で初優勝したリア・トーマス氏への対応に異論を唱えている。

16人の提訴に先立って、トーマス氏は、世界水泳連盟がトランスジェンダーの選手を女子のカテゴリーから実質的に閉め出す追加指針をとった事を不服として、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に撤回を要求したと英紙テレグラフ(電子版)が1月25日に報じている。

トーマス氏は、かつてペンシルベニア大学・男子競泳チームに所属していた。2019年から性別移行をはじめ、大学3年時にチームメイトらにカミングアウト。その後、2022年には、NCAAの全米選手権で複数の女子種目に出場し、全競技を通じて優勝した。

訴訟ではNCAAによるトーマスへの対応が焦点になっており、トーマス自身は被告に含まれていない。

米自由人権協会(ACLU)オハイオ州支部によると、トランスジェンダーであることを公表して米国の大学スポーツ競技に参加した選手は、これまで34人にとどまっている。

(朝鮮新報)

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