碑を守る決意新たに/岡山「朝鮮人受難碑」碑前祭
2024年04月19日 15:10 歴史3月27日、「朝鮮人受難碑」碑前祭が岡山市の西川緑道公園で行われた。30年ぶりに開かれた同碑前での追悼行事に、総聯岡山県本部の呉信浩委員長、岡山初中の秋剛鎬校長をはじめとする同胞たちと、日本の市民団体メンバーら、60余人が参加した。
1993年3月27日、西川緑道公園の一角に、日朝協会岡山県支部が主体となり「朝鮮人受難碑」を建立した。同碑は、強制連行をはじめとする日本の植民地支配や差別の犠牲となった朝鮮人「受難者」たちを慰霊し、日本人の反省、謝罪の意を表し、歴史的事実を残す目的で建立された。人道主義、平和と友好、連帯、人類の永遠の発展を願う思いが込められている。
主催した「朝鮮人受難碑」碑前祭実行委員会には、岡山コリア協会(日朝協会)をはじめ日本の友好団体の他、総聯本部も名を連ねた。
開式にあたり、実行委員会の大西幸一共同代表(岡山コリア協会代表)があいさつをした。大西共同代表は、植民地支配による侵略の歴史を認めず、反省を拒む日本政府を糾弾し、「戦前の日本政府がとった行為をきちんと清算し、新たな友好親善の構築を求める。今日の碑前祭がその一歩となってくれれば」と語った。
続いて、宮本光研僧侶(岡山県仏教会、長泉寺前住職、実行委共同代表)の読経が行われ、参列者たちは碑に献花し、追悼の意を示した。
実行委員会共同代表としてあいさつをした総聯本部の呉信浩委員長は、植民地政策の実態は戦後79年を迎える今も明らかにされておらず、民族差別は現在まで続いている問題であると強調。「皆さまと共に力を合わせ、朝鮮人犠牲者たちを追慕し、この碑を守り、後代に伝えて行くため邁進していく」と話し、犠牲者たちに哀悼の意を述べた。
(朝鮮新報)