加害の歴史、忘れぬよう/大阪空襲朝鮮人犠牲者の尊厳守る
2024年03月24日 09:05 文化・歴史79年前の大阪大空襲では約1万5千人の人々が犠牲(大阪空襲と朝鮮人そして強制連行、2022年3月)になったとされている。
当時犠牲となった朝鮮人に関する実態調査を行ってきた市民団体「大阪空襲75年朝鮮人犠牲者追悼集会実行委員会」によると、そのうちの約1割にあたる千数百人の朝鮮人が大阪大空襲によって命を落とした。
13日、追悼集会が行われた大阪市中央区のピースおおさか大阪国際平和センター(「ピースおおさか」)では、空襲関連資料を展示しており、同施設内に設置された「大阪空襲死没者を追悼し平和を祈念する場」(刻の庭)の銘板には、空襲によって犠牲となった人々、約9千人の名前が刻印されている。
20年に発足した同委員会は、在日1世を中心とした聞き取りや空襲犠牲者名簿の分析などを通じて、空襲における朝鮮人の被害と実態を調査してきた。その過程で「刻の庭」の銅板に明記されている朝鮮人犠牲者のほとんどが「創氏改名」後の日本人名で記録されていたことが判明。同年8月、実行委員会は金禎文さんと共に、空襲で犠牲になった金麗濬さん(金禎文さんの祖父)が銅板に「金谷富彦」という日本名で記録されているとし、施設に本名記載の申し入れを行った。施設側は要請があれば本名に訂正すると、金さんの祖父も本名で記載されることとなった。
本名での記載が実現した以降も、実行委員会は継続して朝鮮人犠牲者の実態を調査し、大阪空襲朝鮮人犠牲者追悼集会を催すとともに、「ピースおおさか」に対して、朝鮮半島出身者の空襲被害を伝える解説の追加設置を求めて要請を行ってきた。地道な活動の結果、昨年4月、