公式アカウント

三重同胞奮闘記③あるのはただ、気合いだけ/金琴純

2024年03月15日 16:02 暮らし・活動

夜の体育館に鳴り響くボールの弾む音とにぎやかな笑い声…。

3月7日、朝青三重・桑名支部対四日市支部のバレーボール競技が四日市初中で行われた。16人が集まり、それぞれ練習を重ねた成果を発揮した。

白熱した試合のようす

2022年に第25期が始まり約1年半、昨年は朝青桑名支部と朝青四日市支部が再建するなど精力的に活動を続けてきた朝青三重。LINEグループに入っているメンバーは、以前は同校卒業生が中心だったが徐々にその輪を広げ、他県から仕事や学業、結婚で三重県に来たメンバーなど幅は拡大している。強みであるアットホーム感にプラスαされたと朝青本部の兪竜浩委員長はいう。

中心となるのはやはり、学生時代からの強い絆。今年の新成人も含め、1人も取りこぼさないネットワーク力が武器である。下の年代の青年たちは「〇〇先輩に誘われたら断れない」「〇〇先輩がいるから参加している」といい、上の年代の青年たちは「いろんな後輩が来てくれるようになって嬉しい」という。その信頼関係は間違いなく四日市初中で培われたものだ。

朝青三重の原動力は何かと兪委員長に問うと、「愛校心。何があってもハッキョを守る、死守するという気合い。それしかない」との答え。学生時代に見てきた教員たちの、同校を守る姿に影響を受けてきた世代である。

「卒業したオッパ、オンニたちは笑顔でウリハッキョの行事を手伝いに来てくれます。私もオッパ、オンニたちのようにウリハッキョから頂いた宿題に答えていきたい」(中3の宋香奈さん、『2023いろは文集』より)

各行事はもちろん運動会の道具係、学芸会の舞台補助などいつでもどこでも現れ同胞のために働く先輩の姿を見せることで、在校生に大切なことを教えている。

もし人生戻れるとすれば、朝青時代がいい。今回バレーボール初体験のトンムもいる中、全員が本気で楽しむ姿はまぶしくて、「ああ、朝青に戻りたい!」と妬みすら感じるほど羨ましく、同時にこの器を提供するまでの過程を想像すると「気合いしかない」という言葉に集約された重みを感じる。

技ありミスありの白熱した試合の後、使ったバレーボールを学校に寄付した。思いはすべて学校に向いている。学生会活動も軌道に乗り始めた。5年後10年後、この先どのような三重同胞社会を彼らが築いていくのかが楽しみだ。そして、自分たちの思い描く三重同胞社会を実現してほしい。

桑名支部対四日市支部のバレーボール競技で汗を流した朝青メンバー

(「ウリ民族フォーラム2023 in三重」と準備過程で活気を取り戻した三重同胞社会。フォーラム後も有志たちの奮闘は続いている。同フォーラム記録係を務めた金琴純さんがかれらの活動をレポートする。不定期掲載)

(朝鮮新報)

Facebook にシェア
LINEで送る