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プロの世界を戦い抜いた同胞選手たち/シーズン総括

2023年12月25日 09:16 スポーツ

在日朝鮮人としてのプライドを胸に

在日朝鮮人としてのプライドを胸に、勝負の世界に身を置いた同胞プロ選手たち。今年はサッカーやラグビーをはじめ、各競技で20代選手たちの活躍が目覚ましいシーズンだった。次代を担う若き選手たちの台頭は同胞スポーツ界の明るい兆しとなった。厳しいプロの世界を戦い抜いた同胞選手たちの2023シーズンを振り返る。(全基一)

サッカー

若手の台頭、進む世代交代

今季で現役引退を表明した梁勇基選手 ©VEGALTA SENDAI

今年、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)のJ2には梁勇基選手(ベガルタ仙台、41、MF)が、J3には李栄直選手(いわてグルージャ盛岡、32、DF)、文仁柱選手(ガイナーレ鳥取、24、DF)、高昇辰選手(ギラヴァンツ北九州、23、FW)が所属した。

今季でプロ20年目を迎えた仙台の梁勇基選手は、同胞選手たちのなかでも最上位のカテゴリーでシーズンを戦った。プロでのキャリアをスタートした仙台に復帰し、2年目となった今季は11試合(全41試合中)に出場。出場時間は171分に留まり、スタメン出場も1試合のみだった。シーズン終了後の18日に、現役引退を表明。エースナンバーの「10番」を背負い、司令塔としてチームをJ1昇格に導いた大黒柱がユニフォームを脱ぐ決断をした。梁選手はベガルタ仙台の公式HPを通じて「少し寂しい思いもありますが、自分自身やり切ったという気持ちです。サッカーを通じていろいろな悔しさも味わいましたが、それを反骨心に変えていったからこそ、ここまでがんばってこられたのだと思います。サッカーボールを与えてくれた、アボジ(父)、オモニ(母)に感謝しています。そして、20年間支え続けてくれた妻と、かわいい四人の息子たち、たくさんのパワーをありがとう」と、家族やサポーター、指導者、関係者に感謝のコメントを残した。

J3に所属する同胞選手のうち、最年長の李栄直選手は3バックの一角としてリーグ30試合(全38試合中)に出場し、1ゴール1アシストを記録。出場時間は、プロ11年間で3番目となる1914分だった。先発出場が24、途中出場が6と、ハードワークしながら仲間を鼓舞するベテランディフェンダーとしてチームをけん引したが、11月末にクラブとの契約が満了。今季限りで退団することが決まった。

充実のシーズンを送った文仁柱選手 ©GAINARE TOTTORI

プロ2年目となる鳥取の文仁柱選手は、開幕からサイドバックとして定位置を奪取。最後までチームのために走るアグレッシブさを武器に信頼を勝ち取り、先発出場27、途中出場7試合と、リーグ34試合に出場し、

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