連帯と友情の歴史/北海道初中高に48回目の平和友好米
2023年11月09日 17:05 民族教育1975年から北海道在日朝鮮人の人権を守る会(以下、守る会。67年結成)と北海道平和委員会の有志らが朝鮮学校支援として北海道初中高に寄贈している「平和友好米」が今年も同校に届けられた。10月27日、「第48回平和友好米」500キロが同校に寄贈された。
深い愛情と優しさに触れ
平和友好米の取り組みが始まった背景には、60年代から展開された北海道における平和運動、とりわけ朝・日市民らが共に取り組んだ在日朝鮮人の人権擁護運動がある。外国人登録法や出入国管理令による在日朝鮮人への弾圧が頻発した当時、朝・日の市民らは共に運動を繰り広げ、その過程で絆を深めた。67年に起こった在日1世の柳禎烈さんに対する強制退去令をめぐる反対運動では、7年半にもわたる裁判闘争を闘い74年3月に歴史的な勝利を勝ち取った。
一方、69年からは北海道長沼町の森林を伐採し、航空自衛隊のミサイル基地を作る日本政府の計画への反対運動が開始。73年9月に札幌地裁で住民側が全面勝訴し、基地建設は中止された。その後、平和を取り戻した広大な土地で収穫された米をどうするかが論議された。