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自衛隊が最大規模の実演演習

2023年11月15日 17:20 社会を知る~今週のnewsトピック~

日本社会や在日同胞を取り巻くニューストピックを週に一度、紹介する。

自衛隊が最大規模の実演演習

「台湾有事」を念頭にした自衛隊統合演習が今月10日から20日まで、日本各地で行われている。報道によると、陸海空3自衛隊の隊員数は3万800人、車両3500両、船艇20隻、航空機210機が投入された自衛隊最大の実演演習とされる。ここに米軍1万200人も参加するという。

13日、大分空港では、福岡県築城基地が使えなくなったとの想定で、空自F2戦闘機が離着陸した。同演習で民間の空港が使用された初の例となる。これは、昨年12月の「安保3文書」改定時、日本政府が公共インフラの整備および利用を進める方針を示したことに伴うもの。今後、鹿児島県や岡山県でも地元空港での戦闘機の離着陸などが予定されている。

一方、昨年に日本政府が、2023年から5年間の防衛費をこれまでの1.5倍となる総額43兆円に増額する方針を立てたことと関連し、ミサイルや戦闘機開発を進める三菱重工業などの各社が、受注を伸ばしていることがわかった。

報道によると、今月6日の中間決算説明会の場で、三菱重工業の泉沢清次社長が、「上半期の航空・防衛・宇宙事業の受注高は、前年と比べて約5倍の9994億円と過去最高になった」と報告したという。「防衛」の名のもとに軍事大国化を進める国と、それにあやかろうとする戦犯企業らの思惑が透けてみえる。

イスラエル無差別殺戮に、英30万人が抗議

英BBCによると、イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への無差別爆撃が激化する中、11日、ガザでの停戦を求める大規模な抗議デモが英国各地で展開された。首都・ロンドンでは、同種行進では過去最高となる約30万人が市内中心部を練り歩き、イスラエル軍による無差別攻撃に抗議の声をあげた。一方、地元警察によると、ロンドンではこの日、停戦を求める市民らに対抗し「抗議」するカウンター勢力と、警官隊との間で衝突が相次いだという。126人の逮捕者のほとんどが、カウンター勢力の人々であったと警察が発表した。

一方、国連は、ガザで死亡した国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の職員が102人に上ったと発表した。こうした状況に対し、イスラエルの国連大使は、10日にあった安保理の会合で、「(同機関の)職員の多くがハマスのメンバーだ」と主張し、攻撃を正当化した。

同地区で活動する国連機関の中核であるUNRWAは現在、約150ヵ所で避難施設を運営しており、同施設には約78万人のパレスチナ住民が生活しているという。

求められる他者への想像力

今年に入り、新聞や公共放送など日本のメディアがこぞって報じている旧ジャニーズ事務所(現SMILE―UP.)の創業者、故ジャニー喜多川氏の性加害問題。今月、被害を訴える「ジャニーズ性加害問題当事者の会」に所属していた40代の男性が死亡していたことがわかった。死亡時期は、10月中旬とみられ、遺書のようなメモ書きがあったことなどから、警察は自殺とみている。

報道によると、男性の遺族は代理人弁護士を通じ、「彼の心労は性被害のトラウマの再燃とも相まって深刻なものになっていた」と語ったという。一度世間に顔を知られると、インターネット上では、事実でない「事実」が独り歩きし、当事者が2次被害に遭い、その苦しみがさらなるトラウマを生む場合が多分にある。またその虚偽の「事実」を根拠に、ヘイトクライムさえ起こりえる社会状況がある。

多様性を知り、理解し合うのと同様、「生きている」他者を想像した言動が今求められている。

(朝鮮新報)

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