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〈第45回コマチュック〉全132試合の熱戦に幕

2023年11月11日 20:01 スポーツ

現地記者レポート(最終日)

勝利を喜ぶ東京第1(決勝戦)

各地朝鮮学校のコマサッカー選手たちの祭典・第45回コマチュックも最終日を迎えた。泣いても笑っても最後の1日だ。

この日、本選1部準決勝、決勝、2部準決勝、決勝、順位決定戦(1、2部)と、育成の順位決定戦が行われた。

本選準決勝では、東京第3・第9と大阪、東京第1と埼玉が対戦した。

東京第3・第9と大阪の一戦は、2日間で25得点を叩き出し、高い攻撃力を誇る東京第3・第9を、大阪が抑え込んだ。大阪は攻めてはチャンスをものに得点を重ね、4-1で勝利。決勝に駒を進めた。

他方で、東京第1と埼玉の一戦は、安定感を誇る東京第1が埼玉を2-0で下した。埼玉は、準決勝で敗れた昨年の雪辱を果たすことはできず、涙を飲んだ。

東京第1VS大阪の決勝戦

第45回大会の王者を決める決勝戦は、大会初優勝を狙う大阪と、第39回大会以来の優勝を目指す東京第1が激突した。

3日間に及ぶ熱戦を締めくくる大会の最終戦。序盤でリズムをつかんだのは東京第1だった。丁寧にパスをつなぎながら大阪のゴールに迫る東京第1。他方で大阪は、出鼻をくじかれた形となったが、徐々に対応し、攻勢に転じた。前半の緊張感の余韻が残る後半。開始早々、東京第1が大阪のクリアミスを得点につなげて先制に成功する。一方の大阪は1点失うも、焦ることなく攻撃を仕掛けた。するとコーナーキックで大阪は、東京第1との身長差をうまく利用しながら、ヘディングで合わせて同点に。試合は振り出しに戻った。

優勝を喜び合う選手と保護者たち

その後、試合は延長戦へともつれこんだが、決着はつかず、PK戦に突入した。運命のPK戦。栄冠を勝ち取ったのは、東京第1だった。東京第1はキーパーのスーパーセーブが2本、蹴ってはキッカー全員が成功し、2-1で勝利をものにした。6年ぶり5回目の優勝に、選手、保護者たちは喜び、泣き、抱き合いながら感情を爆発させた。

埼玉VS東京第3・第9の3位決定戦

一方、3位決定戦では、PK戦の末、埼玉が東京第3・第9を破った。また本選2部では、東京第4・第5が3-1で西東京を下し、優勝した。

他方で育成部門では京都・滋賀が埼玉を2-0で破り、昨年に続いて育成部門連覇を果たした。

京都・滋賀VS埼玉の決勝戦(育成部門)

全132試合が行われた第45回コマチュック。関係者たちがよく口にする「コマチュックに消化試合なし」という言葉通り、選手たちは優勝を逃した局面においても、目の前の試合を一戦一戦がむしゃらに、最後まで諦めずに戦った。

(文・全基一、写真・盧琴順)

優勝した東京第1

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