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〈第45回コマチュック〉ピックアップチーム/セッピョル

2023年11月12日 08:30 スポーツ

幾多の困難を越えて

セッピョルは果敢にボールを追いかけた

2014年にチーム初のベスト4入りしたセッピョル(茨城、群馬、栃木、北海道、東北、新潟合同)。しかし今年は、春秋の関東大会で全敗を喫するなど苦しい状況が続いた。

そして迎えた今大会、本選の予選リーグ突破、1部進出という高い壁が目の前を阻んだが、地域ごとに磨いてきた個人力、合宿で高めたチーム力を武器に、予選2位で1部リーグ進出。高い壁を乗り越えてみせた。

大会二日目、1部リーグ進出に安堵したのも束の間、セッピョルが属する2組は優勝候補の東京第1(ㄱ)、前回大会で敗れた尼崎・伊丹という組み合わせになった。

第1試合、セッピョルは東京第1(ㄱ)に0-3で敗れ、後がない第2試合は、尼崎・伊丹との因縁の対決に臨んだ。

前半、セッピョルは尼崎・伊丹の攻撃を凌ぎ、試合を0-0で折り返した。

後半7分、セッピョルの金善徳主将(6年)は尼崎・伊丹のディフェンスを突破し、ペナルティーエリア内に侵入。相手キーパーに止められ、体勢を崩しつつもこぼれ球をゴールに押し込んだ。

これで勢いに乗りたいセッピョルだったが、同12分に相手にPKを与え、同点に追いつかれる。終盤にはペナルティーエリア付近でのフリーキックで勝ち越しを許した。その後も1点を許し、1-3で手痛い一敗を喫した。

最終日の9位決定戦ではカンソン(南大阪、和歌山合同)と対戦。果敢に向かっていったものの0-3で敗れ、大会の全日程を終えた。

セッピョル対尼崎・伊丹のワンシーン

セッピョルの梁智昊監督は「6年生が柱となって声を出し合い、最後まで戦い抜いた」と大会を振り返った。

一方、保護者たちは大会期間、選手たちのためにゼリーやスープなどの間食をはじめ、さまざまなサポートを行った。

息子の李閏湖選手(北海道初中高、初6)を応援しに北海道から駆け付けた尹美成さん(49)は地理的に頻繁に練習を行うことができない悪条件の中、「選手たちを導いてくれた監督やコーチ陣には感謝しかない」と述べた。

また、1部を戦った中、唯一得点を決めた金善徳主将の父・金日中さん(44)は「(尼崎・伊丹との試合で挙げた1点は)かれ個人の得点ではなく、チームでもぎとった1点だ。先制点を取るまで自分たちのゴールを守り抜いた全員の努力があの1点に詰まっている」と選手らを称えた。

北海道、東北、北関東地域を股にかけるセッピョル。選手、保護者たちは不利な条件を言い訳にすることなく、一丸となって最後まで戦った。

(高晟州)

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