新潟同胞が集まる拠点を/「ピビンパフェスタ 2023」に約300人
2023年08月24日 16:30 暮らし・活動8月11日、「ピビンパフェスタ 2023」(主催=実行委員会、新潟県青商会)が旧新潟初中の運動場で行われた。総聯新潟県本部の金鐘海委員長、中央青商会の崔炳琥会長をはじめとした同胞らと、県議会議員、市議会議員をはじめとした日本の市民ら約300人でにぎわった。
8年ぶりの大衆行事
「ピビンパフェスタ 」は、以前まで新潟県下の同胞と日本市民らを対象に開催していた「ミレフェスティバル」と「ピビンパCUP」の精神を引き継ぎ、この地で8年ぶりに開催された大衆行事だ。2018年に新潟初中が休校して以降、活動の拠点を失ってしまった新潟同胞社会の活性化を図ろうと、新潟県青商会の朴成仁会長を中心とした実行委員たちが、中央青商会の全面的なサポートを受けながら半年以上に渡って準備を進めてきた。
新潟地域での活動を担当した中央青商会生活文化部の呉正訓さんは「今回のイベントを新潟県青商会再建の足掛かりとするために、この期間、中央青商会の役員たちがほぼ毎月新潟を訪れ、一緒に準備を進めてきた」と話す。フェスタ当日には九州や大阪、愛知、東京、神奈川などから役員たちが駆けつけ、スタッフとして会場設営やドリンク販売、イベント終了後の片付けなどを行った。
同胞たちが喜ぶ行事を
イベントは新潟初中を卒業し現在はシンガーソングライターとして活躍する朴貴愛さん(活動名=貴愛)の公演で幕を開けた。朴貴愛さんは「卒業生として母校の舞台で歌える機会をもらえ、とても光栄だった」と感想を話した。
舞台では他にも東京朝鮮歌舞団の公演や子どもたちによる空手演舞、マジックショーなどが披露された。参加者たちは同胞たちが準備した焼き肉などに舌鼓を打ちながら公演を楽しんだ。また、イベントでは青商会と朝青が共に準備した「お化け屋敷」企画や、大抽選会、「学校創立55周年記念花火」などが行われた。「お化け屋敷」を担当した羅慶一さんは、「行事を準備するために同胞たちが学校を行き来するようになり、今日はこんなにたくさんの人たちが集まってくれた。学校も喜んでいるように見える」と笑いながら話した。
当日、イベントに参加した同胞たちは「ひさしぶりに同胞たちと会えてとてもうれしい」「学校にこんなに多くの人が集まる光景を見ると、まるで休校する前に戻ったかのようだ」「このような催しが今後も続いてほしい」と口々に話していた。
朴成仁会長は「新潟初中が休校して以降、同胞たち同士のつながりは少しずつ弱くなってしまっていた。そんな中でも、同胞たちがもう一度学校に集まる機会を作るために、今回のイベントを企画した」と話す。そのうえで「今日のイベントを、これから若い世代が中心となり、新潟同胞コミュニティーの活性化をもたらす活動を継いでいくためのきっかけにしたい。来年にも必ず、同胞たちが喜ぶ行事を開催したい」と話した。
(文・呉海晶、写真・盧琴順)