〈関東大震災朝鮮人虐殺100年〉留学同大阪メンバーらによる映画上映会
2023年08月21日 10:33 歴史100年で社会は変わったのか
8日、関東大震災朝鮮人虐殺をテーマとする記録映画『隠された爪跡』(呉充功監督、1983)の上映会が行われた。留学同大阪のメンバーや朝鮮文化に興味を持つ学生たちで構成される、大阪公立大学朝鮮文化研究会が主催した。
大阪公立大学で行われた上映会は、①在日朝鮮人学生と日本人学生が同作品を通じて関東大震災時の朝鮮人虐殺について知り、学び合う契機とすること、②経験交流を通じた連帯強化の機会とすることを目的に企画された。
上映会当日、会場には、朝文研(学内サークル)や留学同の在日朝鮮人学生と日本人学生らが訪れた。
大阪教育大学3年の梁知世さんは、映画鑑賞を通じて「100年前、先代たちは、突如身近な人を失い、その遺骨まで見つからず、また朝鮮人だからという理由で傷を負う日々を送っていたということを、とても鮮明に感じとることができた」と語る。鑑賞後の意見交換の場にも参加した梁さんは「ニュースやSNS上の『事実』の奥にある真実に私は気づけているのか、この100年間で社会は変わることができたのか、疑いが芽生えた」と率直に話した。
「今回、私が今通う大学で出会った(日本の)友人も一緒に参加した。在日朝鮮人について、かのじょが関心を持って話を聞く姿を見れたこと、自分もまた、ありのままの姿で過ごせたことがとても心地よかった」(梁さん)
大阪公立大学1年の篠原颯太さんは「この100年間で平和憲法などシステムや制度は変わったが、デマが無くなったわけではない。現在に至っても在特会によるヘイトスピーチや熊本地震でのデマなどがあり、人間は何も変わっていないと思った」と感想を述べた。
今回の上映会は、朝・日大学生による「朝鮮人虐殺の歴史を記憶し朝鮮人差別に反対する一大行動」の一環で行われた。
【留学同大阪】