中国・朝鮮「脅威」論に焦点/有識者団体がシンポジウム開催
2023年07月07日 13:22 朝鮮半島市民レベルから平和構築を
日本の有識者による団体「共同テーブル」主催の連続シンポジウム「新しい戦前にさせない」の第4回目集会が6月29日、衆議院第一議員会館 で行われた。日本市民ら275人が参加した。今回のテーマは「中国・朝鮮の脅威論を越えて」。第1部では元外務省国際情報局長の孫崎享さん(東アジア共同体研究所長)が基調講演を、第2部では朝大の李柄輝教授、上海大学の王祝特任教授、青山学院大学の羽場久美子名誉教授が報告を行なった。
「脅威論の真相を剥ぎ、平和への道を探求する」と題して講演した孫崎さんは、日本では中国と朝鮮に関する問題が扱われる際に誤った情報が用いられていると指摘。日本国民はそのような状況に置かれていることを理解しなければならないとし、真実を隠そうとする日本のメディアや政治家の姿勢を非難した。
また、米国の対中国敵視政策の根本的な理由は、米国がさまざまな分野で中国に追い抜かれることを受け入れられないからだと述べ、購買力平価ベースのGDP、自然科学の研究論文数などで中国が米国を凌駕している点について紹介しながら、日本の対米追従は結果的に自国の国益を損なうことになると述べた。