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フランス全土で暴動、デモが加熱

2023年07月06日 13:57 社会を知る~今週のnewsトピック~

日本社会や在日同胞を取り巻くニューストピックを週に一度、紹介する。

フランス全土で暴動、デモが加熱

アラブ系移民2世のナエル・Mさん(17)が警察官に射殺された事件をきっかけに、フランス全土で抗議行動が広がっている。フランス政府の発表によると、3日までに3千人以上が逮捕された。

ナエルさんは6月27日朝、交通違反をして警察官に呼び止められた後、車の運転席で射殺された。警察側は「警官に止められた少年が自動車を動かし、警官をひこうとした」と主張し発砲を正当化した。しかしその後、SNSで拡散された映像では、ナエルさんを呼び止めた2人の警察官のうち1人が運転席に銃を向け、至近距離から胸部に向けていきなり発砲したことが明らかになっている。

市民らはこの事件が警察による人種差別であるとして、各地で抗議行動を開始。一部では暴動化し負傷者がでる事態となった。

事件に対し、ナエルさんの母であるムニアさんは「(警察は)アラブ系の顔をした子どもを見て、殺したいと思った」と訴えた。

ロイター通信によると、フランスで2017年以降、警察官により射殺された人のほとんどが黒人かアラブ系だった。

世界各地でプライドパレード

性の多様性への理解を深める「プライド月間」の一環で6月11日、ブラジルのサンパウロで世界最大規模のプライドパレードといわれる「パラダ・ド・オルグーリョLGBT+」が行われ、約300万人が参加した。

また、26日には「プライド月間」発祥の地でもある米・ニューヨークで「プライドマーチ」が行われ、200万人以上の人々で賑わった。

同イベントは、1969年に起きた「ストーンウォールの反乱」で、性的マイノリティーが初めて警官に立ち向かったことをきっかけにその翌年から始まり、LGBTQなど性的マイノリティーたちの権利獲得運動として今日まで続いている。

参加者たちは「他人の価値観をコントロールしないで」「人間には、なりたい自分になれる権利がある」と声を上げた。その他にも、南朝鮮やコスタリカ、チリ、イタリア、フィリピンなど、世界各地で同様のイベントが行われたほか、日本でも東京や北海道などの各地で性的マイノリティーへの連帯の意を示すイベントが開催された。

放射能汚染水放出、国内外で反発の声

福島第一原発の放射能汚染水の海洋放出計画に対して、国内外からの批判が日増しに高まっている。

4日、IAEA(国際原子力機関)のラファエル・グロッシ事務局長が訪日し、「放出に向けた日本の取り組みは国際的な安全基準に合致している」との報告書を発表した。

これを受け、中国外務省は「IAEAの報告書は、海洋放出のための『通行証』にはなりえない。日本が核汚染水の放出計画の強行をやめ、責任ある方法で処理するよう改めて強く求める」と放出反対の意を示した。

また、南朝鮮の野党・共に民主党は、6日から7日にかけて汚染水放出反対のための座り込みを徹夜で行った。また、国会議事堂前で汚染水放出反対活動の決起集会(7日)を開く予定。明確な立場表明をしていない南朝鮮政府の対応に苦言を呈するつもりだ。

一方、日本国内では、地元の水産業者らの反発を一切無視し海洋放出を押し通す日本政府の姿勢に批判が相次ぎ、その安全性に不信の声が上がっている。

汚染水は「夏ごろ」に海洋放出される見通し。

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