〈在日発、地球行・第3弾 2〉悠然と佇む金日成通り/モザンビーク
2023年07月13日 11:48 在日発、地球行過去の連載記事はこちらから▶︎ 在日発、地球行・〈第1弾〉、 〈第2弾〉
首都の各所に連帯の証
タクシードライバーから聞いた金日成通りの場所は、宿泊する安宿からそう遠くなかった。そのため宿に荷物を下ろし、地図を頼りにしながら徒歩で金日成主席の名を冠した通りへと向かった。
目的地へと向かう途中、首都マプトの街中で気づいたことがある。いくつもの通りが、共産主義、社会主義国のリーダーたちにちなんで命名されているのだ。
ソ連のレーニン、中国の毛沢東、ベトナムのホー・チ・ミンなど世界的に有名な指導者だけでなく、アフリカを代表する民族解放闘争の指導者であるガーナのエンクルマやタンザニアのニエレレ、ポルトガル植民地支配に対する解放闘争を率いたアンゴラのネトー、ギニア・ビサウのカブラルの名前を冠する通りもあった。
このような通りが存在する理由は、それぞれの国が過去にモザンビークの解放闘争に連帯し、支援の手を差し伸べたからにほかならない。しかし裏を返せば、モザンビークの解放闘争が多くの国々の支援が必要なほど困難に直面していたことを意味するのではないだろうか…。
気温は30℃。暑さを避けて頭の中を整理するため、ひとまず道端のカフェで小休憩を取り、手持ちの歴史書を開いてみた。