【特集】朝鮮の小説『友』和訳出版／出版関係者の声

かの国の文学、ニュートラルに提供

日本語版『友』は、ハングルで刊行された書籍を和訳出版する出版社クオンと、朝鮮の新聞、雑誌や著作物の利用転載権を取り扱うコリアメディアがエージェントを務め、小学館から出版された。

発端は2021年1月。クオン社長の金承福さんが運営するブックカフェ「チェッコリ」（東京・神保町）が配信した一通のメールマガジンが小学館の編集者の目に留まった。

朝鮮を代表する作家、ペク・ナムリョンが1988年に発表した中編小説。…愛と結婚、離婚の過程が生々しく描かれていてベストセラーとなり、2001年に朝鮮でドラマ化もされた。2020年にはアメリカの図書館雑誌『ライブラリー・ジャーナル』が毎年発表する「ベストブックス」に選ばれ、再び注目を集めている――